染め替え

大自然は日々、四季折々、その色を変えています。人間も。
このところ、早朝ウォーキングで感じるのは、夜明けが早くなったこと。
そりゃ、地球は回転しています。冬から春へ、太陽が昇る時間が早くなるのは必然。
別段驚くことではないのですが、同じ風景なのに日に日に染め替わっていくのです。
玄関から外に出ます。目前に金華山が聳えます。軽く合掌します。
山を見ます。冬山は眠るが如くと申しますが、静かに佇み黒っぽかった山が
何処からか定かではないのですが、まだダークではありますがグレーっぽく感じるのです。
多分ですが。下旬頃には違った色に染まるのでしょう。
ということは、気が付かないだけで、日本の風景、いや、ふるさとの原風景は
何も変わらずそこにあるのですが、一方で四季折々に合わせ、染め替わっているのですね。
人も季節に合わせ、衣替えをします。
冬の装いから、春先に着る物に変えます。同時に色も華やいできます。
最近、格安の衣料品が世の中を席捲しています。私も合理性に駆られて着用します。
素材が布じゃない製品が多いですね。石油製品なんでしょうか。
ヒートテックなど、とても暖かで、一度着るとやみつきになります。
夏場に着る速乾吸汗素材の衣料品も素晴らしいですね。
ビジネスマンの必需品であるワイシャツもスーツもそんな素材で作られています。
格安のせいもあるのか、はたまた次々に新素材の新商品が送り出されるからなのか、
新しい商品に手が出ます。そして、今までの物は使い捨てにします。
消費時代です。それも経済の理屈からすれば、さもありなんですが。
でも清水から飛び降りる覚悟で買った「お気に入りの服」を古くなったからと、
箪笥の肥やしのままにしておくのも如何にももったいないと思いませんか。
持続可能な社会とか環境意識などと大上段に振り被るつもりはありませんが、
発想を変えれば、「使い捨て」しないでもう一度着てみようと思う物も多いです。
色褪せた綿のシャツ。シミが目立つデニムのズボン。
デザインが古くなったジャケットなどを「染め替え」て再生し、着続ける。
そんなサービスが静かなブームだそうです。面白いですね。
染め方は色々で、季節に合せた色を選ぶこともできるそうで、
時代のカラーを先取りしたり、自分の好みのカラーにしたり、
植物染料で「かご染め」「黒染め」「泥染め」など伝統の染め方も可能だとか。
自然も季節によってその風景を染め替えています。
使い捨ての素材で、衣料品を染め替えるのは難しいですが、
お気に入りの服を染め替え、人間そのものを染め替える足しにしてはと思うのですが。Goto

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