政治の力

治療薬の研究・開発はどうなっているのでしょうか。
「コロナ」の話ばかりでウンザリですが、時が時ですから致し方ない。
今日も「コロナ」の話題です。私は政府の対応で、大きなことが抜けている気がしています。
いや、それもやっていると仰るなら、発信がなさ過ぎではと思う。
何のことかと申しますと、我々がもっとも関心のある「治療薬」の
開発状況がどうなっているのかということです。
具体的に申します。まず、所管の厚労省は、国内の何処の機関が「治療薬」の
研究・開発に必死なのか、掴んでいるのかということです。
掴んでいるならば、その成果と申しますか、途中経過でも良い、発表すべきではないか。
「治療薬」や「ワクチン」の研究が進んでいる過程や現状を知れば、希望が持てると思う。
3月中旬になって、やっとだが新聞各紙がコロナ研究の治療効果について論じ始めました。
読売です。
この問題に対して世界の医師や研究者の間で緊急性と情報共有のため
審査や会員限定、あるいは有料が原則である学術論文や研究データを
すべて取り外し即時に制限なく公開する動きが加速、
その結果、2月下旬には1000本超の論文や報告書が提出されました。
有力医学誌や研究機関、製薬会社など100団体がWHOの緊急事態宣言を受け
「医療現場に最新の情報を提供するため、今回の流行に限り、関連の研究成果や
データを迅速に無料公開することに合意」したからです。
それだけ切羽詰まっているってことですが。
そのおかげで、日本などが試みるエイズ治療薬カレトラや
新型インフルエンザ治療薬アビガンの使用も、この即時論文公開が貢献しました。
だから、日本は他国と比べ致死率が低いといえるのではないでしょうか。
ただ、問題は1000を超す世界中からの論文や研究結果で日本からの
発信が非常に少ないってことです。データ公開は研究上の秘密を明かすリスクが
あるからなのか、それとも研究を進める上での原資がないからなのか。
製薬会社は前項でしょうが、その他の研究者は後項ではないでしょうか。
政府には国民に安心を与える上でも、資金を潤沢に供給する用意があると
発表すべきではと思います。それが政治の力というものです。
朝日です。現時点では治療薬のない「新型コロナ」ですが、
他の病気の薬を応用する研究が進んでいることを報じました。
これです。これが国民が知りたいことです。
「プロテアーゼ阻害剤」というタイプの抗HIV薬が日本・中国・タイで
試験的に治療に使われ一定の成果をあげています。
別のコロナウイルスが原因の中東呼吸器症候群の細胞実験で、有効性が報告されたため
新型コロナウイルスにも試されたからです。
仕組みはこうです。ウイルスが細胞に作らせるタンパク質は繋がっていて、
それでは機能しない。ウイルスが持つ酵素「プロテアーゼ」で切り離し機能するようになる。
そのプロテアーゼを機能しないようにする薬です。ただ、これだという確証はないそうです。
そう抑えるのが新聞の信頼性ですが、抗がん剤だって人によって効果はまちまちです。
問題は現実に効果が認められる「薬」があることを知ることが大切ではないでしょうか。
新薬はいずれできるでしょう。それまでは試行錯誤が続きます。
そんなことは、誰もが理解しています。
でも、現在「治療薬」がどのようになっているのか、それがある程度分かれば、
人は希望を持ってこの状況に耐えられるのではないでしょうか。
厚労省が政府の命を受け日々発信すれば、国民は安心します。
それが、政治の力です。Goto

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