フィッシャーマンのチャレンジ

カッコ良くって「儲かる水産業」にするのだ・・・・
日経新聞にGame Changerというコーナーがあります。
毎回、丁寧な取材で様々な分野でのチャレンジャーが登場します。
私が興味を持ったのは宮城県・石巻・34歳のフィッシャーマンのチャレンジです。
海洋日本の漁業は世界に冠たるモノ・・・だったハズです。
それが2019年の漁業・養殖業の生産量は、統計開始以降最低の416万トンでした。
漁師も平成の30年間で6割に減少。現在は15万人。平均年齢は56.9歳で65歳以上が4割に。
この現状に危機感を抱くのは政治。水産庁は12月1日・70年ぶりに漁業法を改正・施行した。
水産業は世界では成長産業に位置付けられています。
新法の狙いは、日本でも漁業を儲かる魅力的な産業にして若者の参入を促すことです。
私の同級生・・・20年ほど前になりますか。
突然・・50過ぎてからです。「おれは漁師になる」と
本業の土建業を廃業。静岡県の漁港に引っ越しました。
彼のチャレンジ精神に友人達が感動したものです。
彼から時々連絡を貰うのですが、当初は、漁業利権に阻まれ、漁船を持つことも許されず、
老漁師から権利を譲り受け、漁協の承認を得るまでに5年以上が掛かったと聞きます。
それらは漁師を保護する目的の旧漁業法の仕業です。
その意味では、海の仕事に憧れる若者に漁業法の改正は福音といえるのではないでしょうか。
しかし、現実は洋上での技術取得や慣れない漁村暮らしは簡単ではありません。
そんな状況の中。「稼げる水産業」を掲げ若いフィッシャーマンたちの
チャレンジは「日本の漁業」のあり方を変えるかも知れません。
フィッシャーマンとは漁師だけを意味しません。水産業に関わる全ての人たちのこと。
若きフィッシャーマンの活動は二つ。
一つは農業でいうところの6業を熟すこと。漁師(生産)・卸・加工・鮮魚店・料理店を
一貫して事業化する。もう一つは24年までに1000人のフィッシャーマンを育てる。
そのために「水産業を儲かるカッコいい産業」に変貌させることだそうです。
活動を始めて6年・・・漁師の3代目に生まれ、東日本大震災を経験、
25歳でこのチャレンジを。現在フィッシャーマンをめざす25名の若者が集っているそうです。
海の仕事の勉強会・親方とのマッチングなどを実施して担い手を育てています。
まさに、フィッシャーマンのチャレンジです。
私の友人も、生涯現役だと、今も船を出していますが、
もともとが優秀な人材です。経験を若いフィッシャーマンたちのために、
もう一肌脱いで欲しいと思います。Goto

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