味噌100年戦争

大御所・家康さまはこの騒動・・何と仰いますかねぇ。
あなたは「赤味噌派」それとも「白味噌派」ですか。
私は育った土地柄が赤味噌でしたから、白味噌の味を知りませんでした。
ですから、そう聞かれれば、赤味噌派でしょうかねぇ。
私の年代ですと、朝食に味噌汁が付きますが、我が家は一風変わっていまして、
朝食は「親父殿」のためにあって、息子は無視。朝食を食べた記憶がないのです。
その代わり、親父殿は夕食を自宅で食べませんので、息子のためのみでした。
夕食には味噌汁なし、だから、赤味噌しか知らない程度の赤味噌派です。
ですが、最近は、肝臓にシジミが良いと「シジミの味噌汁」を頂きますが、
合わせ味噌の薄味ですから、赤だか白だか・・味噌汁といえるかどうか。
愛知県で味噌100年戦争が続いているのをご存知ですか。
私は知りませんでしたが100年も争っているのですから、今や怨念ですかねぇ。
何を争っているのかと申しますと、八丁味噌を使える業者は誰かです。
よくある老舗争いですが。ちょっと違うようです。
そもそもですが、八丁味噌は愛知県岡崎市八帖町(はっちょう)で江戸時代から
醸造されてきました。八帖町で今も蔵を構えるのは「老舗の2社」だけ。
しかし、1920年代には八帖町以外の業者も八丁味噌を造っていました。
ですから、愛知県味噌溜醤油工業協同組合は八丁味噌の名は「発祥地に限らず」
「広く愛知県内で使用を認めるべき」で老舗2社だけのものじゃないと喧嘩が。
そもそもですが、岡崎は大御所・徳川家康の本拠地です。老舗は「家康様御用達」です。
尾張はその末裔に過ぎない、同等の扱いなど無礼であると・・・わからないでもない。
06年には老舗側「八丁味噌」組合側が「愛知八丁味噌」を特許庁にそれぞれ申請、
ここで両者を認めれば・・・大岡裁きですが。いずれも却下。そりゃエスカレートするがね。
舞台は特許庁から一足飛びに「知的所有権の貿易に関する国際協定(GI)」へ移りました。
老舗側は「産地は町内に限り、熟成期間は2年、木桶を使い、重しを円錐状に積み上げるなど
伝統的な製法とする」のが八丁味噌だといい。組合側は「県内全域・ステンレスによる
熟成を認める」ことでより広範な業者でも名乗れるようにと訴えました。
GIを認めるのは農水省。果たしてどちらを・・・どこかの政治的圧力があったのか、
もちろん定かではありませんが、岡崎の地域限定か。それとも愛知県全域か・・
数で言えば組合側が有利であります。答えは当然の如く組合側に。
それでは老舗側が納得できません。行政不服審査請求を申し出て・・・決着は未だなし。
話を落とさねばなりませんが・・・
GIは世界100超の国が導入しています。フランスではこの種の対立が起きた場合は
成分の分析や化学的検査、味覚検査など細かなルールがあるそうです。
「日本には紛争も少ないからなのでしょう、制度の透明性が低いのが課題」です。
そもそもですが、南欧のGI先進国では地域に根差した伝統的な製法を守る
中小企業者を支援する目的を重視しているのですが、日本では輸出拡大が優先されています。
ということは、そうです。強いものが、力のあるものが勝ちってことです。
家康様はあさげの八丁味噌をどんな味で飲んでいるのでしょうか。Goto
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