長閑な話

モンキーセンターで50年続く冬の風物詩・・
いつの頃だったでしょうか。猿回しの芸で・・
「考える人」ならぬ「考える猿」を演じて喝采を浴びた猿がいました。
それは違う・・えっ・・名演技したのは「考える猿」ではなく「反省する猿」です。
私もボケてきましたかねぇ。考えると反省の区別がつかないなんて・・・
猿でも反省するのに、オマエはなんだ。ろくに反省もできないのか・・と、
大笑いしたものです。あのお猿さんは何処へ行ったのでしょうか。
ご存知の方は教えて下さいな。「桜みる会」で懲りない人に反省して貰わねば。
私も今年ほど色んな面で、反省することが多かった年はありませんが・・・
反省の話ではありません。長閑な話です。
毎年、年末になると恒例の風物詩となっている行事が幾つもあります。
この辺りでは、岐阜城や大仏様の煤払いです。
街角に立つ、門松を販売する「市」もそうです。
変わったところでは・・犬山市にあるモンキーセンターの「焚き火で暖を取る猿」です。
冬の風物詩として年末のニュースを賑わせます。そもそもですが、猿だけではありません。
大概の動物は「火」を恐がります。しかし、ニホンザルの亜種「ヤクシマサル」は
火を怖がりません。むしろ、焚き火に集まってきます。
なんでこんなことに。50年以上前に遡ります。
1959年の伊勢湾台風の際、モンキーセンターの職員が被害の廃材を燃やして
焼却処分していたところ、火を怖がらない子ザルが集まってきました。
猿の伝播って話ご存知ですか。宮城県の猿の島と言われる幸島での話ですが。
砂浜に芋を撒いて餌付けを始めたところ、ある猿が、芋を抱え海水で洗って食べました。
それを遠巻きに見ていた猿たちですが、誰も真似をしませんでしたが、あるとき、
子ザルが真似し始めました。それから・・・殆どの猿が砂の付いた芋は洗って食べた方が
ジャリジャリしないので食べやすいと知りました。
それを猿の伝播といいます。
「火を怖がらない猿」も「芋を洗って食べる猿」も最初にそうしたのは、
子ザルたちです。新しいことを吸収できるのは、子どもの柔らかい頭、
固定観念のない若い頭だとすると人間にも当てはまります。
モンキーセンターで焚き火に集まる猿は140匹。大人も子どもだそうです。
暖かさに誘われ居眠りする猿やあくびを連発する猿も多いとか、
まさに冬の風物詩です。聞くところ、焚き火にはサツマイモが放り込まれ、
「ほかほか・おイモタイム」に焚き火に集まった猿に振る舞われるそうです。
「考える猿」でも「反省する猿」でもありません。
焚き火で暖を取りながら、イモを頬張る「お猿さん」・・・
この光景に暫し世間のウサを忘れます。実に長閑ではありませんか。Goto

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