どうにもならないことがある。

技術革新が起こるか補償するか・・・ほかにどんな方法があるのか。
政府は福島原発の敷地内にある汚染処理水を再処理した後、海洋放出する方針を決めました。
毎日新聞は社説で、漁業関係者ら地元の反対を押し切った形だと報じ。。
日経は反対意見は根強い、如何に人々の理解を得ながら実行するか、正念場だと・・
朝日は懸念を抱く国民は多い、強い反対のあるなかでの決定だ。
政府や東電は社会の理解を得ぬまま放出することなく対話を尽くす責務があると・・
読売は政府は環境に影響がないことを周知し、風評被害の防止に努めねばならないと・・
いずれの社説にも納得できます。
汚染水は1日あたり140立方メートルほど発生、ゼロにする見通しは立っていません。
テレビ報道で見る限りですが、10年間で居並ぶ処理水タンクの数は増えるばかり・・
2022年の秋頃には敷地を埋め尽くし満杯になるそうです。何とかせねばなりません。
しかし、社説には政府や東電への不信は書き込まれていますが。。。
この困難な問題をどう解決するかについては何も書かれていません。
国民は現状と批判はわかるのですが・・・そこが知りたいのです。
やれることは限られています。放射性物質を完全に除去することです。
多くの科学者の叡智は、その研究に取り組んでいるのでしょう。
しかし、現実はトリチウムという物質だけが取り除けないため、
処理水をタンクに入れて敷地内に保管しているのです。
トリチウムとはどんな物質で、放射線のエネルギーはどんな程度なのか。
生物への影響はどうなのか。環境への影響はどうなのか・・・そこが知りたい。
国民は「安全性」の科学的な根拠を示して欲しいと思っているのです。
政府と東電は、トリチウムは水に似た状態で存在し放射線のエネルギーは弱い。
世界中の原発からも濃度を下げて海に放出されている。福島の処理水は100倍以上薄め、
トリチウムの濃度を国の基準の約40分の1に下げることができると説明しています。
政府はこの処理方法をIAEA (国際原子力機関)に報告、
「化学的・技術的根拠に基づく」との評価を得ているとも。
しかし、原発事故で壊滅的な被害を受けた地元の人たちにとっては
今までの東電や政府のやり方への不信は拭い去れません。それも当然です。
この不信を取り除くにはどうすれば良いのでしょうか。私には分かりません。
少なくとも始めに海洋放出ありでは・・・理解は得られ難いでしょう。
しかし、政府は決断しました。後は画期的な除去技術が開発されるか・・補償しかありません。
世の中にはどうにもならないことがある・・・
それを、新聞が言えないところに新聞の限界があるのではないでしょうか。Goto

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