ヤングケアラー

少子化です。だから、大切に育てる・・・それで良いのでしょうか?
岐阜市で東海三県では初になる公立の不登校特例校・草潤中学校が開校しました。
何らかの事情で学校に通えなくなった生徒に特別なカリキュラムを編成する学校です。
校名の草潤は「内に素晴らしいものがあれば、必ず外に表れる」という意味で、
中国の思想家荀子の言葉です。40人が入学しました。
入学式で校長は「ここは学校らしくない学校、これまでの形式にとらわれず、ありのままの
君を受け入れる」と式辞をのべ、中学校には制服や校則はない。先生は20人。
生徒代表の3年生は「今まで自分の意見を言うと、誰かに否定されそうで言えなかったが、
これからははっきりと意見を伝えたいし、他の人の意見も受け入れる人になりたい。
好きな音楽を頑張りたい」と抱負を語る。
不登校の生徒への一つの実験です。あなたはどう思われますか。
菅政権は待機児童の解消・児童虐待防対策などを一元的に扱う「子ども庁」の新設に
動き始めました。子育てや少子化対策、福祉政策の部署は、厚労省の子ども家庭局、
初等中等教育は文科省。内閣府には子ども子育て本部があり、
それぞれの閣僚が担当しています。具体的には保育所・幼稚園・認定こども園の
所轄がバラバラ、何とかならないのかとの国民の声は、50年間言われ続けてきたことですが、
それぞれが省益を主張して放置されてきました。
我が社がライフワークとする児童虐待防止の活動に至っては、児童相談所は厚労省、
DVは男女共同参画を担当する内閣府、いじめ対策は文科省です。なんとも歯痒い
現実です。誰が考えても一元化が必要です。それは判っています。
果たして、政治の力で・・・「機能する子ども庁」が22年度に発足するかどうか?
厚労省は大人に代わり家事や介護といった家族の世話を担う・・「ヤングケアラー」が
全国に何人いるのか調査をしました。中学・高校で20人に1人いると発表しました。
早速に朝日と毎日が、これは貧困の問題だと、政府に対策を要求しています。
私が古いのでしょうか。程度問題ですが。親の手伝いをする・兄弟の世話をするのは、
修身などと馬鹿なことは申しませんが、子どもにとって悲惨なことでしょうか?
調査は公立中学・高校の2年生を対象に実施、1万3777人から回答、
世話していると答えたのは中学で5.7人、高校で4.1人・・・全国換算すると
中学5万5千人、高校4万2千人になるそうです。
あなたはどう思いますか。
私は不思議に思います。中高生の調査を文科省ではなく厚労省が実施する?
それと「ヤングケアラー」という耳慣れない言葉、「家族や兄弟の世話・家事・労働
など本来大人が担うような役割を日常的にしている18歳未満の子」です。
日常的です。10万人近い中・高生が日常的に・・・まるで「おしん」の時代です。
そんなことってあるでしょうか。もちろんあるでしょう。でも調査の取り方に
文科省と厚労省の省益が見え隠れしませんか・・・・
うがっていますかねぇ。
この国は少子化です。子どもに対する手厚さが果たして、この国の将来に
的確であるかどうか。戦後のドサクサに育った団塊世代としては、不安です。Goto

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