無線LANの整備状況で人が動くか?

テレワークで地方都市に移住する人って、どのくらいの数でしょうか。
テレワーク時代・多様な働き方が可能な都市は何処か・・・
全国主要都市287市区を対象にデータを収集した結果、第1位は石川・小松市でした。
因みに2位が鳥取市・3位が富山・高岡市、愛媛・西条市、長野・飯田市と続きました。
どこが、どんな内容のデータで分析したのか・・・
実施したのは日経と東大だそうで、7/21・日経一面に掲載されました。
分析理由は「コロナ禍で人々の働き方や生活が一変。テレワークが広がり、
自宅やその周辺で効率よく働けることを重視する人」が増えてきたので・・・
生活サービスの利便性が求められ、多様な働き方や生活を実現できる都市を
再評価してみる必要があると考えたからです。
分析項目は、1・公衆無線LAN整備状況 2・通勤時間 3・保育サービス利用率
4・徒歩圏に生活関連施設がある人口比率 5・地域内の経済循環率
6・コロナ前後の昼間人口増加率 7・住宅面積 8・福祉施設の整備状況
この8項目で仕事と生活を両立できる環境、地域の自立度を把握して、
それぞれの水準で採点、順位が付けられました。
因みに、首位の小松市は・・・学童を含み保育環境と福祉施設の充実度、
住宅の広さが最高点、それに製造業が集積するほか、金沢市に近く通勤時間が総じて短い。
よって、職場への出勤、在宅勤務のいずれも選択しやすい環境にあるからです。
この評価に市側は「コロナ感染拡大を機に働きやすい環境を一段と整備したい」
「市内企業がテレワーク用の機器・サービスを購入する際に最大100万円補助する
制度を20年5月から始めている」・・・など評価に意気込んでいます。
この調査は地方自治体最大の課題である・・・人口減対策、移住・定住への
指標を示すもの、上位に位置付けられた自治体には、励みになるでしょう。
でも、です。分析内容があまりにも上っ面を撫でただけではないかと思います。
分析項目、如何にももっともらしいですが、コンパクトシティを目指す、
地方の都市であれば、大差はありません。どこの自治体でもこの程度はやっています。
分析せねばならないのは、自然環境です。日本海側の北陸にしても山陰にしても、
冬の厳しさをどう評価するのか・・・肝心なデータが欠如しています。机上論です。
私は昨今の多様な働き方に思うのです。大都市が働き難いわけではありません。
デジタル革命によって仕事の質が変わったのです。だから、大都市ではなく、
地方に居を構えても働けるし生活できるようになっただけです。
地方と比べれば、大都市にいるだけで得られる情報量が段違いに違います。
働き易いに決まっています。
しかし、人が暮らすとは、働くのに条件が揃っているからといって、
何処でも暮らせるものではありません。その土地の風土、歴史、そして文化、伝統、
何よりもそこに暮らす人たちとのコミュニケーションが取れるかどうかだと思います。
そうそう・・・この日経×東大のデータ。詳細を知りたければ、
日経デジタルに有料会員登録しなければなりません。世知辛い・・データです。Goto

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