ワンチームの中に地方が入っていないですねぇ。
4日・臨時国会が召集され岸田内閣が誕生しました。
私の感覚では、ハネムーン期間はむやみに攻撃したりせず、
成り行きをじっくり見守るのですが・・・・
衆院議員の任期が21日で切れます。最長でもその後、1ヶ月以内に総選挙をせねばなりません。
新首相は「鉄は熱いうちに打て」とばかり、14日・解散、19日告示、31日投開票と
スケジュールを決めました。ハネムーン期間などなしで政治決戦に入ります。
となりますと、8日に行われた所信表明演説が戦闘開始ってことになりました。
「こんな御時世です」どんな方針を示すのか・・・・興味を持って聞きました。
所信です。大局的な方針ってことなのでしょうが・・いまいちピンとこない演説でした。
案外、この程度の曖昧な演説が良いのかも知れませんが・・・
人柄が滲んだのは・・・「早く行きたければ一人で進め。遠くまで行きたければ、
みんなで進め」・・前に進んで行くためにはワンチームをつくり上げるとの結び・・
トップダウンのリーダーではなく、特技である聴く力を十分に発揮するリーダーだってこと。
そして。危機対応の要諦は、常に最悪に事態を想定すること。
だから、徹底的に安心確保を取り組むことだと強調しました。
トップが聴いてばかりで自分の主張や意見は後回しでは頼りない気がします。
最悪の事態ばかり想定していてはリスク回避ばかりで前に進まないのではと思います。
いや、イチャモンを付けているのではありません。
首相は国のリーダーです。ある程度、チャレンジも冒険もしないと「こんな御時世」です。
世界から取り残されてしまうのではないか。心配します。
演説の目玉は二つ。一つは「経済安全保障」です。戦略物資の確保や技術流出の
防止に向けた取り組みを進め、自律的な経済構造を実現し、強靭なサプライチェーンを
推進するための法案を策定するそうですが・・・・具体的には何をやるのか、
そもそも、経済のみならず国防ですら脇の甘い国です。中国を想定するならば、
よほどの覚悟を持ってやらないと。腰砕けになるのではと危惧します。
もう一つは理念的なことですが。
新しい資本主義って何でしょうか。多分に経済を中心とした新自由主義の
格差問題を取り上げてなのでしょう。中間層を守るのが新しい資本主義だというのですが。
そもそも西側先進国は生産のための組織が資本によってつくられる経済体制です。
それが資本主義です。新しい資本主義ってなると何なのだと思います。
因みにですが、新自由主義とは古典的は個人主義に対して生まれたものです。
アベノミクスは経済政策であって自由主義ではありません。
規制を緩和し、構造改革を進めるのを新自由主義と言うのも無理があります。
これから全容が分かってくるのでしょうが。
「新しい資本主義実現会議」を創設するというのですから・・・まだ何も示していない。
顔触れを見てみたいと思います。これを菅前首相にはないと識者やメディアが否定した
・・国家理念というのでしょうか。
それと、広島出身の首相だ。「核兵器のない世界」の実現と大見得を切りました。
となりますと、核兵器の開発・保有・使用を禁止する国際規法である
「核兵器禁止条約」を批准するのかどうか・・野党の代表質問で、
問われることになります。いきなり窮地に立つってことになれば・・・
総選挙に影響がでるのは必然です。安全運転のつもりが上手の手から水が漏れるってことに。
この演説を聴きながら・・・疑問に思ったのは、地方創生について
触れなかったのはなぜか・・・総選挙後の通常国会で・・・織り込まれるとは思うのですが・・
地方を忘れますと、国民全員の団結力・・ワンチームで一歩一歩前進するのは難しいかな。Goto
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