言論の自由

プーチンはウクライナばかりでなくロシアも殺した。
朝日新聞にロシアの反体制派知識人からの手記が掲載されました。(3/15朝刊)
匿名を条件に公表した熊本学園大の教授は・・「ロシア国内で反戦の立場を貫く知識人への
弾圧は日に日に強まっている」と語ります。読まれた方には恐縮です。
「海外にいる息子から・・お母さんは侵略者の国、占領者の国で暮らしていると電話してきた。
ほんとうだね。こう認めることは恐ろしいが、それが白日の下に晒された」と手記は。
日本のメディアは、ロシア軍がウクライナ国内に入ったことを未だに、侵攻と表現するが、
欧州では「侵略」と言っています。なぜ、侵略と言わないのでしょうか。
「この戦争が勃発してから13日、はじめのうちは一晩寝れば悪夢は消えると思ったが、
113日・213日・313日と続きはしまいか、なぜ、なんのために、気の狂った老独裁者が
プライドを満足させるために起こしたむら気のせいで・・・」
ロシアの知識人にも戦争の動機がわからない。
「テレビで報じるキエフが包囲された。ハリコフが空爆、ヘルソンは陥落・・
こんなのは第二次大戦の物言いです。まるで小学校の歴史の教科書の中に転げ落ちたよう。
ただ私たちはいま、解放者の側でなく、占領者の側にいる」
日本のメディアはウクライナ紛争と呼び、戦争と言わない。なぜでしょうか。
「ロシアではこの犯罪的戦争から子どもを隠そうとしています。徴兵年齢に達した
男の子たちの多くがビザのいらない国に逃れています。大人たちも逃れています。
国外に去るのは「言論の自由」のためです」ロシアに自由はもはやない。
「それと同時に、多くの人たちが戦争を支持し、プーチンを支持しています。
理由は怪物じみたプロパガンダの犠牲者です。でもだからと言って犯罪の責任を
免れることはできない」先の戦争で日本が中国に侵略した責任は軍部だけではない、
熱狂的に支持した国民にも責任があるのと同じです。
「プロパガンダはプーチンが先制攻撃しなければ、NATOとウクライナがロシアに攻めてきた。
対ロシア用にウクライナがアメリカの生物兵器を開発した。それをやめさせる必要があった。
こんなたわごとをどの人も繰り返している。中央の放送局の発言をおうむ返しにしている」
「私たちのプロパガンダ用語では戦争を戦争と言わない。今起こっていることは
戦争ではなく、特殊作戦だと。戦争反対の署名集めなどしようものなら、監獄送りです。
今起こっていることについて口にすることすら危ういのが現状です。
リベラル系のマスメディアはぜんぶ遮断されました」
民主主義の基本である言論の自由が如何に大切か、改めて思い知らされます。
手記は最後にこう結びます。
「ロシアからマクドナルドが撤退します。マクドナルドはポスト共産主義時代の始まり、
象徴でした。これは民主的ロシア、ゴルバチョフとエリツィンの築いたロシアの終わりを
意味します。プーチンはウクライナばかりでなく、ロシアも殺したのです」
ロシアのウクライナ侵攻を侵略と言えず。日々無辜の民が殺されている
この事態を戦争とも言わない。日本のマスコミのことです。
この情報の偏向に私たちはウクライナを助ける術がありません。Goto

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