夕刊を読もう

夕刊には適度な新鮮さがあって、読み応えがあります。
こんな嘆きを聞きました。夕刊が売れない。夕刊を単独で読む人が居なくなった。
唯一夕刊を維持している販売方法が朝夕刊セットの縛りです。
その縛りを続けると、朝刊の購読お断りとなるそうです。新聞購読衰退極まれりです。
物事、全てがそうなのですが・・・一度崖を転げ落ち始めると・・途中で止めるには
相当なエネルギーが必要です。新聞については、かれこれ20年以上前から、
若い者の新聞離れを・・「何とかしなければ」読者がいなくなると言われていました。
それが現実のものとなっただけ。別段驚くこともないと言われれば・・
それもその通りかも知れませんが、私のように新聞で育ち、新聞をこよなく愛する者としては
新聞の衰退を看過できない。何としても復活して欲しい、何とかならないかと抗いたい。
そこで・・・夕刊の話をして見たい。えっ・・新聞の夕刊って見たことないですって。
そうか。夕刊単独発行部数は63万部(2021)朝夕刊セット650万部ですから713万部しか
出回っていないのです。目に触れないのもわかります。因みにですが2000年には
単独で180万部・セットで1800万部読まれていました。
20年間で2000万部が713万部に減ったのです。これを激減と言わずして何というのでしょうか。
ものは考えようです。読まれないってことは不要ってことです。もちろん経営的には赤字。
では夕刊を廃刊すれば良いと思うのですが・・どうしてなのでしょうか・・
多分、意地なのでしょうねぇ。誰が考えても・・現代人のライフスタイルで
夕方・自宅に新聞を届けてもらっても。読む習慣と申しますか・・時間はない。
それでも発行を続けるのは・・・全国紙の意地以外には考えられない。
だって、夕刊に掲載された主だったニュースは翌日の朝刊に掲載されるのですから・・
朝夕刊セットで購読する人にとっては、同じ記事を二度読まされることになります。
新聞社もそこには気付いていて、夕刊の内容を朝刊とダブらないよう、工夫を凝らしています。
私が夕刊の話をしたいのはそこです。例えばですが、8/18の朝日の夕刊(8ページ建て)
私は実に面白い読み応えがあると思って読みました。
1面は・・初の女流棋士を目指す里見女流5冠の編入試験の模様です。読み応えがあります。
2面は・・芸能関係ですね。私が好む高岡早紀さんの紹介と落語家やクラッシックが。
3面は・・芝居やコンサート、音楽家の話です。音痴の私には勉強にあります。
4面は・・映画監督の犬童一心さんの覚悟についてと、三谷幸喜さんのエッセイ。
5面は・・取材考記と題して若手記者の修行の場です。これがなかなか面白い。
6・7・8面はニュースとテレビ欄です。
雑学を得るにしても、適度な新鮮さがあり、スマホでは味わえぬ情報が入手できます。
夕刊担当の編集者の思いが滲んでいます。ぜひ、夕刊を捲って欲しいと思うのですが・・
そもそも・・夕刊を目にしないでは如何ともし難いですが・・・Goto

コメント