全国旅行支援

財源は限られています。政府の支援をものにしたいものです。
地方の経済を支えるのは観光です。政府が昨年の10~12月に実施した「全国旅行支援」では
コロナ前の19年と比較して観光客はその恩恵もあり8割ほどに戻ったようです。
これに味を占めたわけではないのでしょうが、この10日から再び「全国旅行支援」が
スタートしました。
但し、前回の割引率は40%でしたが、今回は20%で実施・・・
予算は都道府県ごとに割当られ、使い切ったところから順次終了となります。
この旅行需要を喚起する政策は20年の「GOTOキャンペーン」に始まり
「県民割」「全国旅行支援」と続き、その総予算は8千億円超になります。
この官製旅行キャンペーンは観光産業を下支えしていますが・・・
コロナ禍による傷跡は深く、需要が回復しても人手不足を解消することができず、
どこもキャパはあっても受け入れる体制が整わないとの声が聞こえます。
世の中、ままならないものです。
とは申しても、ここは踏ん張りどころ、人材を確保するためには、経営努力が必要です。
従来と同じ手法で人海戦術的な営業方針を貫くのか。それとも合理化して、極力人材に
頼らない営業スタイルにするのか。あるいは団体客や地域の宴会中心から
高級路線に切り替えるのか。選択が迫られます。
政府は観光需要が喚起できれば支援は終了し、割引のない通常の旅行の姿へ
ソフトランディングを図るとしています。そこまでが勝負ということになります。
観光産業の基本はサービス業であります。問われるのは顧客満足度です。
お客様が満足できる力をつけることが雇用の維持に繋がり、収益力を上げることができます。
当たり前のことでありますが、そこに経営の手腕が問われます。
観光事業は裾野の広い産業です。政府の財源は限られます。
この全国旅行支援が最後の呼水であるとの覚悟を持って、
向き合う必要があるのではないでしょうか。
何も観光産業だけの話ではありません。コロナ禍が引き起こした様々な弊害を
どう捉えるのか。そしてそれにどう立ち向かうのは、全て、その事業の本質を
見失うことなく、補助金などに惑わされることなく対応できる事業者でなければ
生き残ることはできないと思います。支援をものにしたいものです。Goto

コメント