人力発電

さて・・・あなたは電力についてどう考えますか?
焼酎メーカー(宮崎県)が製造過程ででる焼酎粕や芋くずを燃料にして・・・
年間850万キロワット時、約2400世帯分の年間消費電力量の発電をしています。
その大半は九州電力に売電、毎年約2億3000万円の収入になっているそうです。
仕組みは副産物を発酵させ、出たメタンガスを燃料にガスエンジンを回して発電します。
「うどん県」の香川県のメーカーでも13年に廃棄うどんから出たメタンガスを燃料にした
「うどん発電」を実現。発電設備を販売をしています。この装置はうどんに限らず、
食品工場などから出る食料廃棄物で発電することも可能で、年間約300トンの
食品廃棄物の引き受け代金と得られた電力の売買で黒字を確保しているそうです。
電気料金の高騰が止まりません。
大手電力会社9社はこの4月から電力料金の値上げを政府に申請しています。
原因は火力発電に使う原油や天然ガスが高騰しているからです。
こんな涙ぐましい話も聞きます。
自転車をこぐ人力発電の装置で少しでも自宅の節電に努める話です。
自転車の後輪に発電機を取り付けます。問題は自転車で100ワットを発電するには
大人が一生懸命こぐスピードの時速25〜30キロでなんとか到達します。
でもこれで1時間発電して100ワット時を得ても、動かせるのは・・わずかなモノ、
電気代にして2〜3円程度の節約にしかなりません。エアコンなど電力が必要な
家電を動かす場合は自転車を何台も用意して同時にこがないと動きません。
もしも、人力発電で1日の家庭用電力を賄う場合の労力は・・
環境省の家庭部門のCO2排出実態統計調査を基にすると、
1日あたり一世帯で約1万1000ワット時が必要。これを満たすには
毎日110人が1時間、もしくは11人で10時間発電して充電するか、4・5人が
24時間発電しなければなりません。
いやらしい計算をすれば・・・1時間で100ワット時の発電が可能と仮定、時給1000円で
自転車をこぐとすると、平均1日11万円、1ヶ月で330万円程度の人件費が必要になります。
こう考えますと、我々は如何にエネルギーを贅沢に消費して生きているかがわかります。
その意味では電力は国民の命、国家だと申しても過言ではありません。
その電力が異常に高騰することも、使用量を制限することも許されません。
食品の廃棄物から発電するのも重要でしょう。しかし、それには絶対量が足りません。
代替エネルギーとかクリーンエネルギーの必要性が叫ばれていますが、
果たしてそんな綺麗事で良いのでしょうか・・・需要に間に合うのでしょうか。
既存の電力会社に開発技術のコストを掛けさせ、廉価で安全で大量のエネルギーを
供給できる体制を作ることが肝要な策ではないかと思います。
そのためには・・・国民が電気の役割と価値を見直すべきだと思います。
私には100ワット時の電気を生み出す体力はありませんので・・・Goto

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