毎日新聞・夕刊休刊

万が一・新聞がなくなるなら・・・民主主義が瓦解してしまいます。
商いに必要なモノは何ですか・・・えっ?なんでそんなことを聞くのかって・・
だってです。毎日新聞社が「4月から愛知、岐阜、三重の3県で夕刊を休刊」するって
社告を2/7付・朝刊で打ったからです。
商いに必要なモノは・・商品ですよねぇ。モノがない商売もありますが・・
新聞社の場合は、発行する新聞が商品です。その新聞社が新聞を発行しないって言うのです。
ですから、商品を無しにして商いは成り立たないってことになります。
社告では、夕刊の休刊よりも、もう一つの商品である(こちらが主力商品)朝刊を
パワーアップすることで、夕刊を補う。地域面を充実する。「東海ワイド面」として刷新する。
現在夕刊が掲載している記事も収容して、読み応えのある、暮らしに役立つ朝刊を
届けるので、夕刊の休刊は理解して欲しい・・・と訴えています。
私はこのブログでも度々書いています。
夕刊は廃刊すべきである。理由は・・夕方に新聞を届けることに意味があるのか。
戦後のライフスタイルならば、お父さんが帰って、夕食の時に夕刊を開くのは
それなりに理解されたでしょう。
でも、時代は移り変わります。夕刊って一体誰がページを捲るのか・・
そんなことは、テレビが普及し始めた頃から言われていたことです。
朝刊には昨日のスポーツと三面の社会ニュース、そして最終面にテレビ欄が
掲載され、それを読む人は朝刊を購読していますが・・・
テレビのニュースや報道番組を見る人が増えて、夕刊の役割、使命は随分前に終わったのに、
その証拠として、夕刊を単独で購読する人は皆無になって20年は経ちます。
今、夕刊を購読している人は、朝夕刊セットで販売されているから売れているのです。
しかし、セット販売ならば、朝刊も要らないという読者が増えました。
それではと、朝刊だけでの販売を始めました。それでも10年以上前の話です。
その間、夕刊の発行部数は朝刊の100分の1にも満たなくなりました。
私は・・・なぜ、夕刊を発行し続けるのか・・どう考えてもその労力や資源を
朝刊に注いだ方が、経営的にも合理性があるのではないかと訴えてきました。
今は月曜日は休刊にしたらと申しています。
話がくどくなりますが。
毎日新聞の社告に書かなければならないことが書いてありません。
なぜ、夕刊を休刊するのかという理由が書いてありません。
休刊する理由は・・・新聞社間の無用なメンツで発行してきたが、
それすらも維持できないほどに経営が悪化してきたからです。
そうなのです。社告では朝刊の充実のために夕刊を休刊すると言いますが、
そうではない。夕刊を発行し続ける体力がなくなったからです。
ですから、夕刊発行に費やしている資源を朝刊に回すってことはありません。
商品がない商いは成り立ちません。
毎日新聞社は朝刊・夕刊という二つの商品のうち、半分を捨てたのです。
デジタルサービスも充実する。そこではニュース速報や号外も受信できるようにする。
朝刊誌面でもデジタルでも新しい時代の毎日新聞にご期待くださいと・・・社告は踊りますが、
私には・・・新聞そのものが、継続できるかどうかの瀬戸際である・・
危機感が感じられないのが、如何にも歯痒い思いであります。
早晩・・・読売はこの地方には最初から夕刊を発行していませんでしたが・・
朝日も日経も中日も、夕刊を休刊するでしょう。夕刊が消えます。
そして、その次に、月曜の朝刊を休刊にするでしょう・・・
毎日の夕刊休刊は新聞というビジネスの瓦解の始まりです。
新聞がなくなれば、民主主義は根底から覆ってしまいます。Goto

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