日本酒を呑もう・・・

連休の最後は故郷の地酒で乾杯・・・

岐阜県の美濃市、街の中心に「うだつ」のある街並みがあります。
江戸時代から続くその街並みの一角に銘酒「百春」の小山酒造の酒蔵が。
私は日本酒が好きです。美味しい日本酒には目がありません。

さすがに古希を過ぎてからは、酒量もめっきりですが・・
長きにわたって培われた経験・・いや、そんな大層なものではありませんが・・
日本酒については一家言あります。酒は辛口が良いとか、ワインのようなあっさり味が良いとか。フルーティーなものが良いと言われますが
私は甘口であと味が残らない酒が好きです。

「百春」は甘口で私好みです。吟醸をぬるめの燗で、塩辛なんぞ・・ピリとした肴でちびりが最高です。先日、友人が桜の花が満開の化粧瓶に入った「百春」の春限定・大吟醸を贈ってくれました。これは冷酒が良いです。冷蔵庫でしっかりと冷やし、白い薩摩切子のグラスで、富山湾で獲れたホタルイカの醤油漬を肴に・・夕日に映え・・つぶらじの黄金の花に染まった金華山・その頂に聳える
岐阜城を眺めながら・・楽しませてもらいました。美味いですねぇ。

最近・・米国では「SAKE」ブームだそうです。
輸出額が10年前の3倍・・109億円に達したそうです。
米国人のアルコール消費、大半がビールやワインで日本酒のシェアは1%にも
満たないのですが、北米の酒造同業組合(そんなものがあるのですねぇ)に
よれば20を超える酒蔵があるそうで、日本の蔵元と提携して品質も向上しているようです。米国産の米を使い、ロッキー山脈の伏流水で仕込むのだとか。

酒はいかに同じ手法で醸造しても、同じ米を使っても、その土地の風土で
味が変わります。それが日本酒です。ですから、同じ品質は二つとありません。
日本酒で最も高価なのは山口県にある旭酒造の「獺祭」です。

獺祭は杜氏制を廃し、桶をステンレスに換え近代的な手法で製造します。
そうしたのは、その年に醸造した酒の品質を変えないためですが・・
獺祭と同じ製法で醸造しても、同じ味にはなりません。
不思議なのですが・・・それが日本酒というものです。

米国では規模の大きな酒蔵が各州で登場しています。
日本の酒蔵で修行した米国人が日本酒造りを学び、アーカンソー州で酒蔵を
始めるそうです。日本でワインのブームが起こり、山梨とか東北地方の各地で葡萄畑が作られ、ワイナリーが誕生しているのに似ています。

旭酒造も日本の市場には限界があるとニューヨーク州で
酒蔵を整備、今夏にも販売を開始するそうです。

私は思います。日本酒の消費量は往時に比べ3分の1以下まで減少しています。
地方の蔵元の経営も厳しいものがあります。どうぞ、米国だけではなく、
海外に日本酒を輸出して欲しい。政府も今以上に後押しして欲しい。

それと、日本の若者に訴えたい。日本酒は日本の文化です。
日本人が日本酒の味を知らないでどうする・・酒はふるさとそのものです。
ですから・・・少なくとも祝日や冠婚葬祭の折には日本酒・それもふるさとの
地酒を味わって欲しい。

なぜ、日本酒を飲まないのか。日本酒を飲むと頭が痛くなる。ツンときて
美味しくない・・そんな理由が大半です。申し上げます。酒はどんな酒でも
呑めば酔います。翌日には頭が痛くなります。それが酒です。

ツンときて不味い。それは最近辛口の酒が多いからです。
甘口で芳醇な酒は美味いです。それに同じ蔵元から多様な品種の酒が
発売されています。食わず嫌いという言葉がありますが。呑まず嫌いは
よろしくないです。様々な酒を試して下さい。きっと故郷の味がしますから。
連休最後の楽しみとなった・・故郷の味「百春」に乾杯です。Goto

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