世界の記憶

1100年余も守り続けてきた・・・宗派の力に敬意を表します。

歳月人を待たずと申しますが・・・今年も今日から折り返しの水無月です。
故郷の街にデンと構える金華山・・・樹木が色濃く鮮明になってきました。
庭先の紫陽花は雨に打たれ輝きを増し、真っ白なクチナシの花が香ります。
季節の移ろいに感謝です。

官公庁では5月から衣替え、クールビズになりましたが、我が社も今日から
ノーネクタイでの出社になります。私はスーツにネクタイが性に合っています。人にお会いする時はネクタイを、そうでない時には外すようにしています。

もちろん・・・スーツは夏物に替えましたが不思議なことが起こりました。
ズボンの腰回りが縮んだようです。腰回りが窮屈です。上着のボタンも掛けるに手間が掛かります。どうしたことでしょうか。夏物のスーツを新調しないといけません。梅雨の月になるのに水無月と同じように実に不思議です。

なぜ・・・6月を水無月と呼ぶのでしょうか。
不思議ではありません。理由はいたって簡単。旧暦6月は新暦の7月、夏枯れするから、この呼び名になったからです。月づれですね。他にも田植え仕事が終わったので「皆仕月」(みなしつき)。田に水を張る「水張月」が転じたとも言われますが・・・新暦になっても旧暦を当て嵌めているからが妥当ですね。

ユネスコに「世界の記憶」という事業があります。
1997年から登録が始まり、年2回審査が行われます。
今回、日本が申請した・・密教の教えを平安時代、中国から日本に持ち込んだ円珍ゆかりの文章「智証大師円珍関連文書典籍ー日本・中国の文化交流史」が登録されました。大津市の園城寺、東京国立博物館が所蔵する古文書群です。
対象は経典や仏画、唐の役所が公布した通行許可書など。

9世紀の話です。これらの古文書群が1100年余りに保存されてきたこと。自然災害や火事など紆余曲折あったでしょうが、守り抜かれてきたことに価値があります。とりわけ円珍は三井寺として知られる園城寺を拠点とする天台宗寺門派の宗祖。山門派の比叡山延暦寺との対立が続き、何度も焼き討ちにあったそうです。いざという時には背負って持ち出せるようにしていたと。
宗門の危機管理が徹底していたのでしょう。

「世界の記憶」は中国が2015年に南京大虐殺資料が登録され、日本が大反発。
ユネスコでは17年を最後に新規審査を凍結していました。今年から関係国が異議を申し立てることができる新たな審査制度が導入され再開。その最初の登録が
この「一連の古書」です。なんとなく首を傾げますが・・・

危惧することはないと思うのですが・・・中国が「俺たちのものだと」異議を申し入れるかも知れません。となりますと、それこそが「世界の記憶」になるかも知れませんね。日本には当然ですが山門派の延暦寺にも同等以上の「世界の記憶」が保存されているかもしれませんね・・・揉めては嫌でしょうから・・・表には出さないでしょうが。ユネスコの登録に懐疑的ではありませんが・・・そんなことを思います。

全く関係のない話ですが。私も危機管理をしっかりしなければ、
ウエストがどんどん大きくなります。笑
因みに今日6月1日は「気象記念日」です。Goto

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