お墨付き・・・

岸田首相がいつ決断するか?それ以外にはない。

日経の一面コラム春秋は・・・こんな風に書いています。
国際原子力機関(IAEA)のトップは福島第一原発の処理水について、
「海洋放出を肯定する結論」を政府に提出しました。
IAEAのお墨付きがでたことになります。

このお墨付きで・・・道が開けるわけではない。漁業者や中国の反発は強い。
そもそもだが・・事故の前「原発は安全だ」というお墨付きによって、
原発が推進されたのではないか。化学的データを振りかざすだけでは溝は埋まらない。政府や東電の仕事はこれからが正念場、不信や風評被害を払う丁寧な説明を粘り強くすべきだと。日経にしてはいつになく厳しい論調で書かれています。

実際に現場を見たわけではありませんが・・・
テレビ画面に映し出される・・増え続ける「処理水」の貯蔵槽。
(133万トン保管)あれを見て、この先どうなるのだろうかと思わぬ人はいない。あのまま増やし続けるわけにはいかない・・・

自然に蒸発するわけではない。化学的に安全であるとのお墨付きを
信頼ある機関から得ることによって・・・海洋に放出するしかないのは、
誰が考えても明らかです。それでも、日経ですらお墨付きを盾にしての
海洋放出に否定的です。

IAEAは「核の番人」です。世界176ヵ国が加盟する国連の関係機関、
専門の知識を持つ各国の職員2500名で構成されています。
原子力の活用に関する安全基準を策定し、全ての加盟国はこの基準に基づき
法制度を整備しています。ロシアでも中国でもです。

IAEAの調査団には放出に反対する中国の専門家も加わっています。
この報告書は、140ページにのぼり放出による人や環境への影響評価、放出設備の安全対策など「必要をはるかに上回る丁寧な内容。安全基準はかなり安全側に
立ったもの」と評価できます。さらに、IAEAは福島の第一原発内に現地事務所を開設し監視を続けるとも。これ以上のお墨付きはないのです。

朝日は・・・福島の漁協の声を「放出ありきで勧められて、私たちの声が踏み躙られていくような感じだ。IAEAが安全といえば、消費者も安心するのか」と苛立ちを隠せない。では「俺たちの声」とはなんでしょうか。

このまま放置せよでしょうか。無害になるまで研究せよでしょうか。
それとも多額の補償をせよなのでしょうか。中国は「報告書は評価に関わった専門家全ての意見ではない。結論も専門家が一致して認めたものではない」
そして「日本が放出を強行するなら必ずや全ての結果を受け入れなければならない」と恫喝・処理水問題を政治利用しています。

毎日新聞は「お墨付きに国内外反発」との見出しを掲げ・・
どうすれば良いか・・にはなんの言及もしていません。
ということは、放出容認、やむなしなのでしょう。

最終的には・・丁寧に進めると言っても限界があります。
そもそもですが、お墨付きとは封建時代、領主が下臣に領地を与える際、
口約束では信用できないので、本物であるとの保証するために、墨で署名したのがお墨付きです。この世界ではIAEAが署名するお墨付き以上は存在しないのです。であれば、岸田首相の決断ってことになるのでしょう。それが現実です。
そこで問題が生じれば、岸田さんが腹を切るしかない。
この問題の解決方法はその覚悟です。Goto

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