北の海に異変が・・・

漁師や漁協は迷惑がらないで、流通に乗せる努力を?

去年の話です。古い友人が、9月に知床に行こうと誘ってくれています。
あの知床か。観光船の事故があった。そうだと・・・慰霊にか?
いや、そうじゃない。この2・3年のことだが、夏の終わりにフグが大量に
漁獲できるのだと・・・・

北海道の北の果てにフグ?さかな君ではないので、フグの生息地、北限がどこなのかは知らないが。フグといえば下関、三河湾でも獲れるとは聞いているが
まさか、北の海でも・・・彼曰く、知床の漁協ではフグの調理免許を持った人がいない。食べ方がよくわからないので、廃棄処分する。だから、フグをと・・

山っ気のある友人だが、猛暑を避けて北海道観光なら考えないでもないが、
わざわざフグを食べに知床までとはねぇ。
でも、最近は北の海では異変が起きているそうです。

今年の話です。襟裳岬以西の北海道太平洋沖で、オオズワイガニが大量発生しているそうです。原因は不明。高級品の本ズワイガニとは違って販路が未整備。
カレイ漁の網を壊してしまい・・・漁師にとっては「邪魔者」扱いだとか。

太平洋に面するこの日高地方では、通年でカレイの刺し網漁が行われる。
しかし、このところ刺し網に絡まるのは大量のオオズワイガニばかり。
カレイが取れないばかりか、魚網までボロボロに。日高中央漁協によると
創業停止に追い込まれる漁師が続出。損失が数億円に達すると憤る。

室蘭漁協では内浦湾での毛ガニかご漁に、毛ガニの他にオオズワイがにが
紛れ込み、毛ガニの2倍の水揚げがあるという。獲れるのは7センチほどの
小ぶり。商品価格が低く、卸値がキロ1万2千円で取引される毛ガニと比べ、
十分の一にも満たない。

フグは何者かはわかるのだが。オオズワイガニはどんなカニなのか。
大日本水産会魚食普及推進センター(大仰な名前ですが)によると
松葉ガニや越前ガニ、あるいは本ズワイガニとは種類が異なり、
生息地が比較的浅く外敵が多いためか甲羅のトゲが大きく、脚が太くて短いのが特徴。主に米国・ロシアで獲れ、日本では馴染みが薄いとのこと。

味は・・・「水っぽさもなく、食べたら美味しい」そうです。
道内では漁業者支援のオオズワイガニ、直売会が催されたり、スーパーでも
3パイ5百円ほどで売られているそうです。水産試験場では「現状はサイズが小さく、売れないのも目立つが、北の海のオオズワイガニは成長が速く、
本ズワイガニの4倍という研究結果が出ている」

現在では他の水産物と取り分けもできていない状態で、地元の漁師に嫌われているようですが、乱獲さえしなければ、甲羅が15センチほどに成長する、そうなれば商品価値が出てくるのでは、となりますとカニ好きの日本人です。市場は一気に広がるのではないでしょうか・・・

もちろん・・・知床のフグも同様です。
今は漁協も相手にしていないようですが・・・フグは高級魚です。
フグもオオズワイガニも北の海の異変の象徴ですが・・・
迷惑がっていないで、うまく流通に乗せれば、漁師たちに福音をもたらすのではないでしょうか。容易だとは思いませんが、発想の転換は必要です。Goto

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