この問題となると熱くなる朝日新聞ですが・・だったら本質論を。
庭には金木犀の香りがいっぱいです。庭なんて申すのも烏滸がましい・・
猫の額よりも小さい・・老木の梅と金木犀があるだけですが。
でも、この香りのおかげで、今年も秋が巡ってきたと感じられます。
まるで金木犀が毎年秋になると香るかのように・・
国政選挙が実施される度に、幾つかの弁護士グループが
「一票の格差」について選挙無効を求めた訴訟を起こします。
昨年の参院選でも「投票価値の平等」を求めて訴訟が起こされました。
最高裁大法廷は18日、「合憲」とする判決を言い渡しました。
国会の姿勢に「是正の具体的進展がない」と批判しつつ、
議論が続いていることは評価。弁護士らの上告を棄却しました。
15年の参院選では鳥取と島根・高知と徳島を「合区」としたことで
5倍程度だった格差が3倍に縮んだことを評価したようです。ということは
3倍程度までは許容範囲ってことなのでしょう。
この問題、人間の権利は平等でなければならない。
民主主義の根幹である選挙制度に格差があってはならない。
最もであります。
15名の裁判官中・12名は合憲。反対は3名。
反対の理由は3倍を超える投票価値の不平等は、一人一票という原則に照らし
決して看過できない。国会で格差是正を指向しているとは思えない。
3倍程度までひらけば違憲である・・・2名が。
もう1名は1票の価値の不均衡は明らかに憲法上許容される範囲を超え
不均衡がやむをえないことについて説明もされないとの反対意見を付け、
2年間の猶予を設けた上での「違憲・無効」としました。
この手の問題となりますと・・・熱くなるのが朝日新聞です。
社説でここぞとばかりに、「3倍前後を許容」する最高裁の曖昧な
「合憲」を批判し、議員と国民との間いには利益の対立があると・・・
国会を糾弾します。返す刀で司法は一歩踏み出し、厳格に臨むべきと訴えます。
現実は国会で与野党による「参院改革協議会」が選挙制度についての
議論を始めています。しかし遅々として進まず25年の参院選に間に合わせる気がないと批判する。
しかし、一票の不平等を是正する方法は・・・誰が考えても答えは一つです。
都道府県単位を前提にしている限り、最高裁も苦慮し、国会も妥協点を探らざるを得ません。全国区にして政党もしくは個人に投票できるようにすれば、この問題は即解決します。
それがわかっているのに・・・そうならないのが現実社会です。
朝日はブロック制の導入など、現実にとらわれない検討を急ぐべきと
妥協案をいう。だったら、最高裁の3倍程度も容認すべきで批判の対象には
ならない。国会が合区に踏み込んだのも認めるべきではないでしょうか。
衆院のカーボン紙でしかない参院に果たして存在の価値があるのか。
良識の府などというが、隙あらば衆院に鞍替えしたいと虎視眈々と狙っている
議員が大半の参院など不要ではないか・・・
不平等だとか、格差となるとその是正に・・熱くなる朝日新聞に、
あああ朝日、ああ朝日、妥協案など目にしたくない。
この投票価値の不平等問題は選挙のたびに繰り返される・・季節行事のようなものです。季節ならば金木犀は良い香りを放ってくれますが・・・日本の政治を歪め、民主主義の根幹を揺るがしているのです。朝日に申し上げたい、どうせ、熱くなるなら本質論を展開してもらいたい。それでこそ朝日ではないでしょうか。Goto
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