児童虐待を防げぬものか・・

谷崎賞・受賞者・津村記久子さん・賞金100万円寄付・・・

悲しい事件です。実に悲しい。
21年9月の事件です。記憶に残っている方もおられると思います。
岡山市で西田真愛(まお)ちゃん(当時6歳)が母親と交際相手から
虐待を受けて死亡した事件。

逮捕監禁致死罪に問われた男(40)の裁判員裁判の判決が岡山地裁で。
本村裁判長は「連日連夜、虐待そのものを楽しんでいるようにも見え、
非常に陰湿。虐待に晒され続けた被害者の絶望は察するにあまりある」と述べ
懲役14年を言い渡した。(求刑・18年)

判決では被告の残虐性をこう述べています。
被告は母親と共謀、または単独で母親の自宅で「真愛ちゃんを椅子に置いた
鍋の中に長時間立たせるなどの暴行を繰り返した」また「真愛ちゃんを布団で
ぐるぐる巻きにして押し入れに放置、意識不明にさせ、低酸素脳症で殺した」
判決が認定した強要や暴行は19件に及ぶ。

裁判長は・・・真愛ちゃんは「母親にも聞こえるほどの大声で泣き叫んだり男を
蹴ったり、精一杯の抵抗を試みていた」しかし「二度と目覚めることがないままに死亡した被害者の苦しみは想像に絶する」と述べた。

感傷的に読まないで欲しい。
泣き叫ぶ子供の声、異常な叫びを誰も聞かなかったのか。
安アパートに暮らしていたというではないか・・・
隣人が、近所の人が、通り掛かりの誰かが・・子どもの悲壮な声を
聞いたのではないか・・・その無関心が虐待死に繋がったとは思いませんか。

19日・第59回谷崎潤一郎賞と第18回中央公論文芸賞の贈呈式が
東京・丸の内・東京會舘で行われました。
受賞作は、津村記久子さんの「水車小屋のネネ」(毎日出版)
親から見放された姉妹が、血のつながりによらない支え合いのなかで
育つ姿を描いた作品。まだ読んでいないので早速購入して読んでみます。

津村さんは、贈呈式のあいさつで、同賞に贈られる賞金100万円を
子どものための社会事業に寄付すると表明。「小説には、子供の苦痛が描かれている。そういうものを書いた大人の私が賞を授けられていいのか。自分という役立たない人間が、賞を得たことで本当に小さなことでも良いので、
実際の何かに関与できればと思う」と受賞の弁を述べた。

真愛ちゃんの泣き叫ぶ声を聞いた人はいなかったのか・・
聞いた人がもし「虐待だと思ったら189番」を110番や119番のように
頭の片隅にあって・手持ちの携帯で189番と押したならば・・
真愛ちゃんは・・・そう思うと、津村さんの受賞の弁に胸が熱くなる。

11月は厚労省が主催する「児童虐待防止推進月間」です。
我が社はいまできる限りの努力で、全国110ヵ所のシンボルタワーを
189番の認知を理解頂くべく・・・街をオレンジ色に染めます。
まだまだ、力不足です。児童虐待がなくなるまで、この運動を続けます。
情報誌を1000万部以上ご家庭にお届けしている使命ですから・・・Goto

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