クマがかわいそう?

野生の動物との共存は難しいです・・・

友人の小児科医です。飛騨高山の山手に住んでいます。
奥さんがアトリエを作ったので、高山に来る機会があれば立ち寄れよ・・
そんな誘いを受けたのが半年前。ぜひと言いながら伸び伸びに。

念願かなって・・・11月初旬、創作されたアートフラワーと制作現場を拝見。
それはそれは、手の込んだ素晴らしい作品ばかり・・
歴史を追って説明を受け、その美しさと申しますか、豊かな感性に触れ、
感動しました。ありがとうございました。

その折、彼が・・これを見てみろと、屋敷裏の納屋の一角に・・・
そこに湿った跡が、一昨日の話だが、ここにクマのフンが、これで2度目だと。
そうなのです。クマが出るのです。慌てて閉じまりを頑丈にせねばならないと。
おいおい・・・山の中腹とはいえ民家が密集しているこんなところにかい?
この辺は恐怖でパニック状態だよと・・・

環境省の発表では本年度4〜10月末・クマによる人身被害数は秋田県の61人を
筆頭に岩手42人・福島13人・青森11人・長野10人と続き、北海道・岩手・富山・長野の各県では死亡事案も起きています。岐阜県の場合、幸いに人身被害はありませんが、目撃情報が相次いでいます。他人事ではありません。
命の危険に晒されている事態です。

岐阜県もでありますが、被害のあった県では、住民からの問い合わせも多く、
クマの駆除の予算を増やしています。そんな状況下・・窓口には「駆除するな、
なぜ殺す」そんな抗議の電話が必ず掛かってくるそうです。

秋田県では美郷町の畳店作業小屋に親子と見られる3頭が入り込んだのを
駆除、そのため「かわいそう」との電話やメールでの抗議が殺到。電話口で
号泣する人もいて対応した職員の業務にも支障がでました。私的には
クマの駆除よりも・・その方がニュースではないかと思います。

岩手県でも「保護すべきだ」との意見や要望が増え・・・担当課は「1件当たり
1時間半も抗議が続くこともあり、対応に苦慮している」と述べています。
福島県にも1日当たり4〜5件の電話が鳴り、抗議が大半で、住民からの
「クマをなんとかしてほしい」との不安を訴える声は、かき消される勢いだそうです。

この国はいったいどうなってしまったのでしょうか。人命よりもクマなのでしょうか。それともマスコミの報道の仕方が住民の生活を脅かすよりも、クマの駆除の方を優先しているからそうなるのか、苦情の電話などを報じる姿勢が・・
変な輩を増やしているのか・・・自分は安全な位置にいて、遠目で感情論、
動物愛護を盾にニヒルな喜びを怒りに変えて行政の窓口に抗議する・・
これも民主主義なのでしょうか。いやこれが日本的な民主主義なのでしょう。

狂っていますね。秋田県の知事は、「被害のない地域からの連絡が多く、同一と見られる人が何回も抗議してくるケースが多い」「まずは人命尊重だ、被害に遭った県民は悩んでいる」と理解を求めています。

そうなのです。クレーマーは限られているのです。その異常者をメディアが
ことさら事件化して報じることで、抗議の連鎖が起こっているのです。
そうは思いませんか・・・

飛騨高山の友人は、クマも生きるに必死、餌がなければあるところに出てきて
探すのは理解できる。まずは自己防衛するしかないが、ひょっとしたら、
クマって元来冬眠するのだが・・・11月になってもクマ騒動、温暖化の影響で冬眠しないクマもいるのではないかと語る。

フンの跡を眺めながら・・人間同士の共存も難しい時代、野生のクマとの
共存はもっと難しいのではと思う・・・Goto

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