異種移植

腎臓の形成が不十分で尿を作れない「ポッター症候群」の胎児に福音か。

STAP細胞はあります。と叫んで、医学界どころか、人体に関するあらゆる研究機関から抹殺された研究者がいた。あの当時の彼女に対するバッシングはなんだったのか。

iPS細胞とは、2006年・京大の山中教授によって開発された新タイプの多能性幹細胞です。皮膚や血液などさまざまな細胞に分化する能力を持ちます。体の細胞に特定の遺伝子を導入し、受精卵の近い状態に戻すことで、さまざまな細胞に分化する能力と無限に増殖する能力を持たせた細胞で、
生まれつき臓器や組織が損なわれたとき、失われた臓器や組織を作り出す再生医療です。

世界中のあらゆる分野で研究が進んでいます。容易ではないようですが、
不治の病に苦しむ人類に福音が届くことを願う。

iPS細胞とは違うが、先天性で、腎臓の形成が不十分で尿を作れない「ポッター症候群」の胎児にブタの胎児から取り出した約2ミリの腎臓を移植。出産予定の約4週間前に胎児の背中の皮下に注入する。

そうすると、自然に周囲の血管とつながり、出産後は赤ちゃんの背中のチューブから、移植した腎臓で作られた尿を排出。数週間後、透析を受けられる体重になれば腎臓を取り除き一時的な「橋渡し」をするという高度な「異種移植」の臨床研究を計画していると、東京慈恵医大や国立成育研究チームが発表した。

「異種移植」・・・動物の臓器や細胞を人に移植する医療。人から人への臓器移植はドナーが不足しているため、解決策として注目されている。提供動物の有力な候補は、人と臓器の大きさが近いブタ。米国では、人の体内で拒絶されないように遺伝子改変したブタを大学や企業が開発している。重い心臓病患者への心臓移植や脳死者への腎臓移植が研究の一環で実施された。日本国内でも移植に使うブタの開発が進んでいるほか、国の機関が安全に実施するための指針作りに取り組んでいる。

iPS細胞で再生医療が可能になるのも結構驚くのだが、ブタの臓器を移植と聞くと我々素人では信じられない思いだ。「他に治療方法のない赤ちゃんの命を繋ぎたい」という慈恵医大担当教授の熱い思いを聞くと、いつもながらの倫理的にどうかという批判を超えて、応援したい。

人間の身体はその人のものではあるが、その人が自分で作ったものではない。全ては天から与えられた物である。大切に使わせてもらうことが重要だが、天がうまく与えてくれなかったものに関して、人間が再生する術を開発するのは、天も許してくれるのではないか。それにはとてつもない研究と労力が必要だが。

私は先天的に重い腎臓病の胎児に異種移植を施しても、生き延びて欲しいと願う研究者たちに心よりの敬意を表す。国も「異次元の子供対策」と言っているのです。バックアップを願いたい。Goto

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