暮らし変わる春・・・

人間は「なれ」の動物です。どこかの国に飼い慣らされている気がする。

3月27日に岐阜市内も桜の開花が発表になりました。例年より2日遅いそうです。このことろ温暖化の影響だとして早くなる傾向でしたが、どうしたことでしょうか。先週末はみぞれが降り寒かった。

子供の頃を思い出すと、毎年・4月上旬の岐阜祭(伊奈波神社の祭礼)が満開を迎えるのだが、近年は3月の下旬にやっと満開に。それが今年は何十年も遡ったように岐阜祭(4/5・6)の頃に満開のようです。

まぁ・・・所詮は一週間程度の話です。別段取り立てて騒ぐことではないのですが。開花を今か今かと待つ気持ちが春を呼んでいる。それがこの美しき日本です

明日から4月。桜の満開はまだですが。物価値上がりの花は咲くようです。食料品を始めとした値上げ。帝国データバンクの調べでは食品メーカー195社。4月から値上げされる食品は2800品目。この1〜2年以内での再値上げが半数近くを占めます。5月以降でもスパイス類や大豆製品、食肉での値上げも続くと見られています。値上げと言われても余り驚かなくなりましたが・・・

それを桜に例えるのはいささか的外れですが。メディア的には庶民を苦しめる値上げラッシュとなりますので捻ってみました。この4月の値上げには二つ大きな特徴があります。一つは「働き方」改革の一環として、社会的影響が大きいとして後回しになっていたトラック・タクシー・バスのドライバーの残業時間が年間960時間上限規制されることです。そうです。24年問題が現実化します。これも値上げです。

建築業の労働者や病院勤務の医師なども労働基準法で24年問題が適用されます。人手の確保が難しい業務には支障が出る可能性があります。
過重労働が解消されるのですから、それはそれで良いのですが。
果たして業界が耐えられるかどうか。結局は中小零細の企業に皺寄せがいくことになって、業界の淘汰再編が始まるのではないか。それも致し方ないのだが。

もう一つは、医療分野で75歳以上の後期高齢者のうち所得が高い人たち(3割が該当)の医療保険料が上がる。所得があれば当然と言えば当然だが。社会保険制度から外しておいての値上げには矛盾がある。まるで後期高齢者は働くなってことだ。労働人口が減少するのに・・・

医療保険料の値上げに該当しない7割の人たち。この人たちの医療費負担を増やすべきではないか。全体の医療費を抑える意味でも。社会保障制度・福祉政策というものは常に不公平を孕むのだが、決め方には一貫性がなければならない。

人間という奴は「なれ」の動物だ。環境の変化にどんなに不満を持っていても、矛盾を感じていても、当初はなんとかならないかと思うのだが、日にちが経てば「なれ」てしまい、順応するようにできているようだ。だから4月は値上げの月だと言われても、この程度の変わる春ならば、暮らしは問題にはならないようだ。

それにしてもだ。働き方改革って何なのでしょうかねぇ。生産性・効率を上げることなのに。そっちの努力は個々に任せ、改革だけは強引に推し進める。これも時代の流れなのでしょうが・・・働かない日本が国力を弱めることに、ほくそ笑んでいる国があると思うと・・・腹立たしい。

値上げは仕方ないとしてもだ。働かないことに慣らされて良いのか。
桜はどんな思いで、人間どもをみているのでしょうかねぇ。Goto

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