日本の夏・甲子園の夏

この夏は久々に、郷土の岐阜商が準決勝まで進出・沸かせてくれました。

高校野球が終わりました。沖縄商学が優勝。真紅の大優勝旗が、16年ぶりに
沖縄に渡りました。沖縄県民の皆さんに心からお祝い申し上げます。
豪雨に台風、沖縄にも自然災害が降り掛かりますが、溜飲を下げてください。

一方、私の故郷・岐阜では県立岐阜商業がベスト4まで進出。
準決勝の日には、まるで昭和に映画のシーンのように、街から人影が消えました。いまでも岐阜の人たちの挨拶は「いつまでも暑いねぇ」(私は暑いとは申しませんが)から「県岐商頑張ったねぇ」に変わっています。
甲子園の余韻は、真夏の蝉しぐれのようにまだ残っています。

皆さんは甲子園にまつわる思い出があるでしょうか。
甘酸っぱい青春がそこには詰まっていませんか。
私は球児ではありませんでしたが、もう60年前になるのですねぇ・・
同級生に誘われて、県予選の応援に行ったことがあります。
1回戦・8対2であっけなく惨敗。正直つまらない試合でしたが、
白球を無心に追いかける同窓生の姿に胸を熱くする自分を見つけました。

さて、高校野球の選手権大会とは教育でしょうか。スポーツでしょうか。それともプロ野球の養成所?いや、朝日新聞の販売拡張戦略?ーーそんな議論は昔から絶えません。今年の出場校も公立はわずか6校、私立校の宣伝の場と揶揄されることもあります。けれども球児が青春の全てをぶつける姿は、そんな大人の雑音を吹き飛ばしてくれますね。

今年は暑さ対策も進みました。球児への思いやりです。(以前はなかった)
午前と夕方の2部制、給水タイム、延長はタイブレーク。私は何より、開会式を夕方にして「馬鹿長い挨拶」をバッサリ切ったのが最大の暑さ改革だと思います。できれば、球児たちの声をもっと聞く大会運営であれと願います。主役は彼らなのですから・・・(でも選手宣誓は毎年感動ですね)

「高校野球は誰のものか」今年は広陵高の辞退劇がありました。
暴行問題がきっかけでしたが、旧態然とした指導体制が背景にあるようです。
22年、仙台育英が優勝したときの監督の言葉「青春って、すごく密なもの」
が思い出されます。高校野球の指導者とは何かを突きつけてくくれたはずなのに、まだまだ課題は残ります。やはり、高校野球は教育であり、誰のものでもない、球児自身のものであるべきでしょう。

ただ、この大会の特別さは「47都道府県代表」という仕組みにあります。
必然的に、地域の誇りや愛情がそこに乗っかります。だからこそ、高校野球は地域のものであり、日本の宝だと私は思います。

私たちは(高齢者は)夏休みに、ビール片手に枝豆をつまみながら、
テレビの前で母校や郷土の高校生に自分の青春を重ねて一喜一憂します。
これこそが日本の夏。県岐商の奮闘には心底感動しました。
ありがとうございます。2025・夏を惜しむ。Goto

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