経済同友会って?

経済界ってこんなに薄っぺらですかねぇ?

経済同友会という団体をご存知でしょうか。
財界3団体の一角を占め、経営者が「個人資格」で参加し、
自由闊達な政策提言を使命としてきたはずの組織だ。

その代表幹事であった新浪剛史代表幹事が辞任に追い込まれた。結論から言えば「遅すぎた」。違法成分を含むサプリメントを購入し、司直の手が入った時点で、弁解の余地などない。経済界を代表する組織のトップであれば、即刻辞するのが最低限の責任であろう。それをズルズルと引き延ばし、ようやく辞任に至ったこと自体、日本経済界の劣化を象徴している。

まず、経済同友会とは何か。本来は経団連や商工会議所と並ぶ財界3団体の一つであり、企業経営者が「個人の資格」で参加する。自由で率直な政策提言を特徴としてきた。つまりは、経済界の良心であり、社会的な道義性を世に示す存在であったはずだ。ところが今回の一件で、同友会の存在意義そのものに疑問符がつく。

審査会は「辞任を求める勧告が相当」との報告をまとめた。そこまで明白な結論が出ていながら、理事会は辞任派と続投派に割れ、紛糾した。なぜか? 本人が「まだ代表幹事を続けたい」と駄々をこね、それを擁護する理事がいたからだ。まるで子ども会だ。しかも、その理事たちは一流企業のトップだというから呆れる。共に違法サプリメントを楽しんだ“同じ穴のムジナ”ではないかと勘ぐりたくなる。

経済団体のトップに求められるのは、何よりも高い潔癖性と倫理観である。それを欠いた人間に政策提言の資格はない。今回の迷走は、同友会がガバナンスを失い、組織としての重みを失墜させたことを示す。これでどんな提言をしても、誰が真剣に耳を傾けるのか。辞任は当然であり、むしろ遅すぎた。

そもそも、彼は既にサントリーの会長職を辞している。ならば同友会代表幹事もその時点で辞めるのが筋だ。それをせず居座り続けたのは、本人の強欲と執着にほかならない。そして、それを許容した同友会理事会の責任は重い。辞任に反対した理事は全員退任すべきだ。そうでなければ子どもに示しがつかぬ。同友会は解散的に出直すしかないだろう。

さらに問題は、彼が政府の経済財政諮問会議の民間議員を辞めないと明言していることだ。サプリメント問題で代表幹事を失格とされた人物が、政府会議では通用するのか。国民が納得するはずがない。任命権者は石破首相だ。もしここで首を切れないなら、自民党政権そのものの信頼に関わる。
経済政策会議が国民にとって茶番に堕すのは時間の問題だ。

私は憤っている。リーダーは潔くあるべきだ。国であれ団体も組織もである。
トップがしゃんとしていなければ国が滅ぶ。経済人の名を借りたエセ指導者に振り回される経済団体も、諮問会議も要らない。今回の一件は、経済界に漂う倫理の弛緩をあらわにした。日本経済を本当に立て直すのは、言葉ではなく、潔い行動だ。Goto

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