被害者職員に迫る、新たな恐怖・・・
岐阜市のすぐ南に位置する岐南町。
令和7年。8/1現在、人口26,466人。世帯数12,021世帯。
地域の経済構造を見ると、22年度の町の総生産は1,181億円。
一人当たりの町民所得331,5万円。岐阜県平均を上回る。
少なくとも一部の産業基盤は健全と言える。
さて、その岐南町を長年支配してきた「前町長」は、まるで家父長制の権化のような存在。彼は町議を5期務めた後に町長となった人物だが、23年には複数の女性職員に対するセクハラ疑惑が週刊誌で報じられた。これを受け町が設置した第三委員会は、三人の弁護士による聞き取りだけで、なんと、99件のセクハラを認定した。想像を絶する人権侵害と女性蔑視。メディアは連日、この「古典的暴君」の実態を糾弾し続けた。結果、24年3月、親族や家族らの説得もあって辞職に追い込まれた。
その「古い連中(町のボス)」が支える前町政から、
新たに選挙で選ばれたのは市民派の女性町長。岐南町初の女性首長として登場し、まさに市民と真摯に向き合う。当たり前の町政が始まった。
ところが・・・なんとこの前町長、明日告示、7日投開票の岐南町議選に再び立候補するという。7月に入り、知人や元支持者らに電話で「応援してくれ」と連絡、8月には選挙用リーフレットと思われるものを町内に配って、本格的に動き出した。
リーフレットの内容も凄まじい、「無実の私を糾弾するメディアの横暴」に心が折れ掛けた。ーーそんな自己正当化の文章と「住民の励ましを受けて活動する」と意欲をたたえる文言。常識がひっくり返るようなメッセージだ。
もし彼が議員に当選し、役場でセクハラを告発した職員と顔を合わせるような事があればーーー。被害者たちは「衝撃だ」「穏やかな職場が、とんでもないことになる」と不安を口にしている。通常の話だが、セクハラ加害者は職場で被害者と接点を断つために配置転換や連絡絶ちなどの対応が取られるものだ。被害者を守らなければ、休職・退職を余儀なくされるのが常識だ。
しかし、議員になれるかどうかは、立候補・投票の自由に関わる問題。
誰も止められない。ストーカー問題では警察の保護があるのに、そうした安全網が全く機能しない状況下に置かれる。
岐南町は名古屋に最も近い「コンパクトタウン」若い夫婦が移住し人口が増加傾向にある。一方で古くから住む住民との間に微妙な確執もあるようだ。前町長を支えたのは旧態然とした古くからそこに暮らす高齢層。一方、新住民たちは町政に関心が薄く、「支障がなければOK」タイプ。まさに地域によくある摩擦が根底にある。
だからこそ、今回の岐南町議選は、町民の常識と政治意識が問われる。
もしもまた、セクハラ疑惑の前町長が当選するようなら・・・岐南町という
自治体事態の存在意義まで揺らぐかも知れない。
私は問いたい・・・
そんな前町長を生み出した「岐南町民」とは一体誰なのか?
岐南町が、どういう選択をするのか。隣人として注目して見届けたい。Goto
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