喜寿となりて

まだまだだ。感謝を力に、なお命を尽くす

12月10日。私は喜寿を迎えた。
77年――長いようで、振り返れば一瞬だ。
敬愛する我が師、親父殿より12年も多く命をいただいた。

身体はあちこち軋みながらも、大好きなゴルフは続く。
ラジオ体操は欠かさず。至福の早朝ウォーキングは17年になる。
まだ足は前へ出る。

この身体、この人生、この時間を授かったことに、まず深く感謝したい。
家人よ、ありがとう。文句も言わず、やんちゃ坊主の私を黙って支えてくれた。子どもたちよ、ありがとう。家族という土台が揺るがなかったから、私は踏ん張れた。昭和の爺さんだ、照れるが「ありがとうございます」と文字にする。

創業48年。幹部諸氏、全国の家族・娘・息子たちよ・同志よ、
中広グループは皆さんの背中で前に進んできた。
その力を、私は誰より知っている。ありがとうございます。
心より感謝する。

そして、仰ぐ師に感謝し、親友たちに感謝する。
取分け、ゴルフ仲間の笑い声に、私は今日も救われている。
77歳でもまだ負けん、と心が熱くなる。

人は人に磨かれる――この真理は、生涯変わらない。
だが、感謝を並べるだけでは自己満足に過ぎない。

先哲は教えてくれる。「感謝は心、報恩は行動」
私は、まだ報恩の途中にいる。ここから先の人生をどう使うか――
その問いが、喜寿となりて胸に鋭く刺さる。

私は決めた。「自分と自分の周りの人々の幸せのために」命を尽くす。残された時間を、そんな生き方に注ぎたい。同時に、若い優秀な仲間たちの邪魔はしたくない。老害にはならぬ。前に出すぎず、しかし下がりすぎず、彼らが伸びていくための“風”になりたい。押さず、塞がず、滞らせず。これが私なりの老いの作法だと思っている。

私のモットーは、上機嫌である。
上機嫌の秘訣は謙虚・素直・感謝である。年齢を重ねた今こそ、この三つを徹底させねばならない。謙虚であれば驕らず、素直であれば迷わず、感謝があれば迷走しないと信じる。

私にはまだ夢がある。日本全国5000万世帯に地域みっちゃく生活情報誌を届け、日本の隅々まで元気にすることだ。今は1250万部。
あと4倍――笑われても構わない。夢とは、人を老いさせない火種である。

上機嫌で肉を食べ、重い赤ワインを飲み、ゴルフで叱咤されながら笑う。
そうしてまた翌朝、前を向く。生きるとは、案外その繰り返しだ。
喜寿とは、終わりではない。天が「まだ働け。まだ役に立て」と送り出す節目なのだろう。

だから私は宣言する。
まだまだ挑む。まだまだ尽くす。
まだまだ日本を元気にする。
強く、そして静かにそう誓い、今日の「ありがとう」を
このブログに目を通してくれるすべての人へ捧げる。感謝。
後藤一俊拝

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