働くことは美徳なり

それぞれの務めを果たそうではありませんか。

十月に入り空が高くなりました。暑さが和らぎ、空気も澄んで、体を動かすにも仕事に向き合うにも心地よい季節です。稲穂が実り、木々が色づき始めるこの時季は、自然の営みからも「それぞれの務めを果たすこと」の大切さを教えられるようです。

働き易い季節になりました。
働くってどういうことなのでしょうか。
考えて見ました。

江戸時代の思想家、石田梅岩は、「正直な心を磨き、自分の務めを誠実に果たすことを人としての道」と説きました。商人の利益も、正直な商いから生まれるなら正当なもの。勤勉と倹約を重んじ、商いを通じて社会に役立つことを求めたのです。

働くことは、給料を得るためだけではありません。もちろん大切なことです。でもそれだけでは如何にも淋しい。自分の力を誰かの役に立て、仲間と心を通わせ、社会の一員として役割を果たすことでもありたいですね。仕事を終えたときの充実感や、誰かから届く「ありがとう」。そうした喜びが、私たちの心を温め、明日へ向かう力になります。

だから私は、働くことを美しいと思います。梅岩の思想にあるように、正直に働き、自分の務めを果たそうとする心は、人を幸せにする大切な土台ではないでしょうか。人は誰かの役に立つことで、自分の存在の意味を確かめることができます。働くことを通じて得る誇りや喜びを知らずにいて、本当の幸せにたどり着けるのだろうか。そんな問いを、今あらためて考えます。

もちろん、働く人を守るための改革や、休むことは大切です。けれど、いつの間にか「働かないこと」ばかりが尊重され、「働くことは損だ」「できるだけ務めを減らそう」という空気に毒されてはいないでしょうか。働き方を見直すことと、働く価値を見失うことは別です。

働く人を大切にする社会であると同時に、働くことの喜びや誇りも大切にしたい。自分の務めを誠実に果たす人が報われ、周りから感謝される。そんな職場や地域を、みんなでつくっていきたいものです。

十月の爽やかな空の下、今日もそれぞれの持ち場で、気持ちよく働きましょう。働くことは、私たちの暮らしを支え、人の心を結ぶ、美しい営みなのです。(説教臭いですが、お許しを)Goto

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