倒産件数

保証協会の融資条件を緩和せよ
帝国データバンクは、岐阜県下の上半期(1〜6月)倒産件数が前年同期比70%増の112件。負債総額は約2,8倍と著しく増加したと発表。不況型といわれる販売業績不振による倒産が91件、86%を占め景気が依然として、厳しい環境を脱していないことを裏付けた。
更に同社は「傾向的には小規模倒産が増えているのと、統計の数字に表れない任意整理も相当数に上り、中小零細企業の置かれている立場は、極めて深刻な状態にある」と分析している。
不況下における政策論議も、社会保障と雇用に重点が置かれ、中小企業対策がおざなりにたっている気がする。とりわけ、雇用問題は、中小企業の業績不振に起因するのだが、全く理解されていない。
中小企業が雇用を維持するには、運転資金を融資する意外にない。それには都道府県や市町村にある信用保証協会がリスク覚悟で保証枠を緩めるべきである。(補正の枠は実施されているのか!)
仄聞によると、融資を求める中小零細企業に対して、保証協会は、三年に遡って決算書の提出を求めている。で、赤字の場合は貸し出さないとしている。なんと、愚かな判断基準か?
赤字だから運転資金を求めるのであって、黒字なら保証協会に申し入れなくても、市中金融機関が融資する。それが、出来ないから・・・・・・・・。保証協会の制度があるのではないか。
また、保証協会は、三年先の事業計画を示せとの条件を付けるそうである。考えて欲しい。あのトヨタさえ来年度の見通しが立たなくて、再来年には何とか黒字にしたいと発表している状態なのに。
地方の中小企業。それも大企業孫請け、ひ孫請けにどうして、将来の見通しが立つのか?つまり、為にする条件を付けて、何とか雇用を守り頑張ろうとしている中小企業を見殺しにしているのである。
金融機関には「雨が降ったら傘を取り上げる」などと言う、表現があるが、地方のフェースツーフェースの地域密着型の金融機関はそんなことはない。金融庁の締め付けにさらされても、保証協会が判断すれば、リスク承知でも引き受ける覚悟でいる。
政府は、中央や大企業では景気が底を打ち、回復の兆しが現れたと言うのなら、中央と地方では時差があり、大企業と中小企業では温度差があるのだから、地方の止血(倒産)を止めるべきだ。
それには、ここは一番。政治力を発揮して、保証協会の条件を大胆に緩和し、中小零細企業への貸し出し条件を緩和すべきである。そして、金融庁の地域金融機関への締め付けを止めさせるべきである。
このままでは、中小企業の倒産はますます増えてしまう。
そうなれば、日本の経済も地域社会も、本当に立ち行かなくなってしまう。
それが、政府。与党の政権維持できる唯一の方策なんだと、教えてあげたい。
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