奇数面

変化を見抜く力が必要では・・・・・。
人間の感覚は、不思議なものです。一昨日の話ですが。例によって、6紙の新聞を捲っていて、朝日新聞だけが、妙に違和感がある。うーん。もう一度、一面から捲り直してみた・・・・・・。
新聞を読む場合、通常は、一面から順番に捲っていきます。なかには、最終面のテレビを見て、次に、通称三面記事と言われる社会面(最終面の裏)を開き、そこを読んで終わる人もいますが・・。
新聞は、右開きで読んで行くものと、仮定されて紙面が作られます。ですから、右に捲りますと、左側の面(奇数頁)に記事が出てきます。
朝日、読売、毎日、中日と言った一般紙は、二面、三面が総合面。四、五面が政治、経済。六、七が国際面、株式と続きます。その後は、奇数面に記事、偶数面に全面広告が入る。そんな構成です。
で、なにが、朝日新聞に違和感があったか?と申しますと、通常記事面となる五、七,十一面の奇数面が、記事面ではなく、広告面になっていたのです。
へー。そんなことかと、思われるかも知れませんが。広告の仕事をしている者にとっては、重大な変化です。新聞の編成権は編集局に帰属しています。編集局は、広告を新聞と評価していません。記事の補完物と考えています。
ですから、目に付かないところ。記事の邪魔にならない紙面に掲載してきました。その方針が、変わったことは大変な変化です。昨今の広告出稿の激減。プライドの塊であった新聞社の花形、編集も、そこまで追い込まれたのか・・・との思いです。
私は、この変化に、広告業界の深刻さを象徴していると、心配していますが。実は、硬直しているものが、変化したと言うことは、そこに、大きなビジネスチャンスが生まれたことにもなります。
少なくとも、私は仕事柄、この違和感に「しめた」と思いました。読者は、なにげなく、記事から目を通していた新聞を、広告から目を通すようになったのですから。新聞の広告価値が上がったことになります。
朝日に追従して、他紙もそうなるかどうかは分りませんが。新聞業界も、いよいよ紙面刷新に本腰を入れ始めた。知恵を絞り始めた(今頃では遅いのですが)表れだと言えます。
なにも、この違和感、新聞業界だけに当てはまるものではありません。ちょっとした社会の変化を見逃さないことが、生き残る道ではないかと、朝日新聞の奇数面を、何度も、捲っています。
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↑   10面       9面       15面       14面       25面       24面
右面に広告の載っている10/28読売新聞
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↑    5面       4面       7面       6面       11面       10面
 左面に広告が載っている10/28朝日新聞

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