サービス業による貿易の進化と捉えるべきではないか。
モノを輸出する時代は、すでに曲がり角に差し掛かっている。
人口減少・国内市場の縮小という現実のなかで、日本は何を世界に売っていくのか。その答えの一つが日本の外食産業である。
日本食の味・土地の味覚に寄り添う料理力・合理的な経営・徹底した安全と清潔、そしてホスピタリティを軸とした人づくり。外食チェーンの海外進出は、料理を売る行為にとどまらず、サービスそのものを輸出する新しい貿易である。
国のかたちを変える可能性を秘めている。
日本の外食産業は、これから本格的に海外で花開く。私はそう確信している。理由は単純であり、同時に強靭だ。日本食は、うまいそしてヘルシーだ。しかも、その「うまさ」は固定されたものではない。
日本の料理人、そして外食チェーンが培ってきた最大の武器は、土地の味覚に合わせて最適解を導き出す料理力である。甘味、塩味、脂、香り。その国、その街、その客層に合わせて微調整を重ね、違和感なく日常に溶け込ませる。これは感性であり、同時に技術だ。
回転寿司は、その象徴だろう。
高価なハレの食から、気軽な日常食へ。オペレーションは合理的で、回転率を高め、食材ロスを抑え、価格と品質の最適点を突き詰めてきた。この「経営の合理性」こそ、日本の外食が世界で通用する理由の一つである。
さらに忘れてはならないのが、安全な食材と清潔な環境づくりだ。当たり前のようでいて、世界では当たり前ではない。食の安全、衛生管理、整理整頓。日本の外食産業は、これを愚直なまでに続けてきた。海外で日本食が信頼される背景には、この積み重ねがある。
そして、最大の差別化要因は人である。ホスピタリティを重視する従業員教育。挨拶、気配り、所作。マニュアルでは教えきれない「相手を思う心」を、組織文化として根づかせてきた。サービス業とは人間業である。その本質を、日本の外食は知っている。
こうした力を背景に、日本の飲食チェーンの海外進出は、単なる出店競争ではなく、サービス業による貿易へと進化しつつある。モノではなく、仕組みと文化を輸出する産業だ。これは、日本の新しい基幹産業になり得る。政府は、もっと本気でバックアップすべきだろう。
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日本全国で不可欠なフリーメディアとして認知され、地域を元気にする生活情報源であり続けたい。その延長線上に、もし世界があるのなら。人と人をつなぎ、暮らしを温めるメディアとして、Happy Mediaを掲げ、海外に目を向ける日が来るかもしれない。
日本の外食産業の海外進出を見ていると、夢が膨らむ。
日本には、まだ世界を幸せにできる力がある。サービスの力でである。Goto


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