政権選択の総選挙──消費税で選ぶという覚悟
政権選択の総選挙が始まった。
憲政史上、解散から投票日まで最短、16日間の選挙だ。陸上競技ではあるまいし、緊急事態が起きたわけでもない。なぜ今なのか、という違和感は正直残る。しかし、時の為政者が決めた以上、主権者である私たちは、その舞台で判断を下すしかない。
ならば、判断基準を明確にしよう。
私は**「消費税をどう考えるか」**で政党を選べばよいと思っている。
まず、主な政党の消費税に関する公約を並べてみる。
- 自由民主党
消費税率10%は維持。社会保障財源としての位置づけを堅持。ただし、物価高対策として食料品の時限的減税や給付を検討する姿勢もにじむ。どっちなのか? - 中道改革連合
原則は減税志向。食料品の消費税ゼロを「当面」実施し、家計負担の軽減を訴える。 - 日本維新の会
消費税減税を掲げ、将来的には廃止も視野に入れるとする。財源は行政改革で捻出すると主張。 - 国民民主党
食料品の消費税ゼロを時限措置として実施。中間層の可処分所得増加を重視。 - 日本共産党
消費税の廃止を明確に主張。大企業・富裕層課税で財源を確保するとする。 - チーム未来
- 消費税率堅持、社会保険料減額。こうして並べると、争点がはっきりする。**「消費税を下げるか、維持するか」**である。
私はこう考える。政治とは、税の取り方ではなく税の使い方だ。誰から集め、どこへ配分するのか。その設計こそが政治の本質である。
消費税は、好き嫌いは別にして、最も公平性の高い税制だ。所得の捕捉が難しい時代において、広く薄く社会を支える仕組みとして、付加価値税を積み上げ、10%まで整えてきた。その積み重ねを、選挙目当てで崩すのは、あまりに場当たり的ではないか。
とりわけ「2年間だけゼロにする」という議論は危うい。一度下げた税率を、再び上げるには、また政治的決断が必要になる。場合によっては再度の総選挙だ。国家運営の根幹が、選挙のたびに揺らぐことになる。
恒久的に食料品をゼロにする、という考え方は一考に値する。しかし、それならば他の予算を削る覚悟が要る。その覚悟を、どの党が本気で示しているのか。そこは極めて心もとない。
だから私は、消費税は減税しないという立場を取る。その代わり、手を付けるべきは社会保険料だ。気づかぬうちに、私たちの負担はとんでもない水準にまで膨らんでいる。給与明細を見れば一目瞭然だ。ここにこそ、改革の余地がある。
消費税をいじる案は簡単だ。耳障りもいい。
しかし、それは責任ある政治とは言えない。
あなたはどの政党の消費税政策に賛成するだろうか。その問いを自分に投げ、答えを出す。それこそが、今回の総選挙における、もっとも分かりやすく、もっとも誠実な選択肢基準だと、私は思う。Goto


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