貿易赤字

国家の危機でも都合が悪いことは論じないのが新聞社の姿勢では情けない・・・
私は新聞命です。出張で県外に出掛けますと、まず、その土地の新聞(ローカル新聞)を購入します。そして、立てページをチエック、ザッと面構成と広告欄をみます。そして広告の水揚げ(料金)を値踏みして、地方版を開いてその鮮度を感じ、最後に社説を読みます。そうしますと、新聞力が推し量れます。
その際、社説がその地域の話題について論じていますと、特段の興味を持ちます。全国紙と同様のテーマですと、その新聞社のスタンスが鮮明になりますので面白いです。社説が社会に与える影響は大きなものがあり、ゆえに社説は新聞社の顔であり、姿勢です。
新聞が言論の府である所以でもあります。できれば日々、全国の日刊紙の社説を読みたい思っておりましたら。なにかとご指導いただく恩師(教育者)から「社説リーダーってアプリで全紙読める」と教わりました。時間を見て毎日楽しんでいます。
いや、前置きが長くなりましたが。1/27・財務省は13年の貿易収支が過去最大11兆4745億円の赤字になったと発表しました。私は、この事態、国家にとって大問題だと思っています。何せ貿易立国日本が3年間も続けて貿易収支が赤字、それも過去最高とくれば国家の危機です。
それがです。それが、全国の日刊紙37社中36社が、この大問題を社説で取り上げないのです。これは一体如何なることなのでしょうか。勿論日本株式会社の機関紙である日経もであります。なぜなんでしょうか。
貿易赤字の最大原因は原発稼働停止による燃料費の高騰(3兆6千億円増)です。しかし、それは赤字全体からすれば、三分の一です。稼働させれば解決します。しかし、三分の二はそれ以上に深刻な問題を孕んでいます。円安にもかかわらず輸出が伸びない。日本企業の雄である電気産業の商品開発力が著しく衰退している。円高当時に生産工場の海外移転が進んだなど、貿易立国の根幹が揺らいでいるのが原因です。
国の根幹を揺るがす貿易赤字過去最大を全国紙が社説で論じないのは、不可解極まりないのですが、脱原発を新聞社の方針として掲げてしまった以上、論じれば、火力発電の燃料費高騰に触れねばなりません。そうしますと、自ずから自己矛盾が生じてしまいます。
産経は、安全性さえ確認できれば、原発を再稼働させるべきとの主張を繰り返しているので、なんの躊躇もなく、社説で「貿易赤字最大はモノづくりで反転せよ」と主張できます。私は産経の社説には疑問ですが。しかし、こんな大問題を社説で論じない新聞社にはもっと、疑問を覚えます。Goto

コメント

  1. Goto より:

    コメントありがとうございます。
    経済じゃない。命だとおっしゃる賢明な方が多いようですが。そんな方が同時に、貧困、格差の解消を訴えておられるケースが多い。経済が上手く回らないと暮らしは豊かになりません。日本で暮らす人たち全て平等に貧困になろうというのでしょうか?貿易赤字を他人事だと考える人たちを理解できません。Goto

  2. レモンハート より:

    こんばんは。
    3兆6千億円。
    すごい額ですね。
    3兆6千億円分、電力を安くできれば、
    企業はたすかりますね。
    3兆6千億円分。
    年収240万として公務員を臨時で雇い入れれば
    150万人の貧困、失業者を助けることができますね。しかも、そのお金は、納税額や消費で循環してくる。
    正義の旗をふりかざして、未来の子供たちの未来のために原発再稼働反対という新聞。未来の子供たちに借金を残すことも反対。今を貧困にあえいでいる人たちにも救済しろという。新聞各社の都合主義にウンザリしてます。