理屈よりも、目標設定の道筋を。
政府の成長戦略の中核を担う経済財政諮問会議・その専門調査会「選択する未来」委員会は5月、中間整理として「50年後人口規模1億人」を目標に掲げた。まとめた東大教授は日経の経済教室(9/3・朝刊)で、目標設定は「未来は自ら創る」との決意表明・・・
合計特殊出生率は05年に1・26の最低値から徐々に上昇に転じ、13年は1・43となり、1969年以来の値まで回復している。同委員会が出生率の明示を回避したのは、個人の選択の問題には慎重であることを配慮したからであると、随分大層だが。しかし、人口規模1億人を掲げた時点で、出生率は2・07に設定されたというべきであろう。
となると「少子化」を解消するにはどんな手立てがあるのか。同委員会は、以下の3点・・男女共同参画がキー概念となる。男女に関わりなく潜在する才能、能力が発揮できる機会の提供が必要。働きながら子どもを育てるため社会支援が必要。子供達に公教育のみならず生活指導を含むコミニティーの支援整備、子どもの福祉が重要。と捉える。
ごくごく当然な手立てで、驚くこともないのだが。実は、当然なことを如何に実行・実現するかが問われる。安倍首相は改造内閣を「実現・実行内閣」と位置づけた。大いに期待したいところだが。同じ9/3付・読売はNIEのコーナーで「みんなの力で東京五輪を」と子どもに五輪の夢を訴え・・・
朝日は、オピニオンのコーナーで、64年東京五輪で組織委員会の職員(21歳でアルバイト採用)だった人物を引っ張り出し、「東京五輪の哲学がほしい」・・「平和」という目標、共生社会への転換を世界に発信しよう・・・と語らせている。そもそも五輪は平和の祭典、世界は一つを願うのが目的です。ことさら哲学なんて難しい表現をしなくても良いと思う。
私の持論ですが。人は目標を持てばどんな苦難にも耐えられる。五輪選手目指して頑張る若人を見て、自分の子どもも五輪選手にとの目標を持てば、子どもを産み、子育てできる。理屈をこねていたら、結論は、子育てなんて面倒だ。止めておこうとなる。
「五輪に哲学を」ではなく、やはり「未来は自ら創る」そのために個々人が設定しやすい目標を考えさせる道程が必要ではないだろうか?私は、6年後の五輪の楽しさを子どもに教える読売の活動を理解する。「少子化」対策は理屈などこねていないで2・07を明確に数値目標にすれば良い。Goto
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