色も色々

和食は和色で、できている・・・和食って深いですね。
自宅前の公園。桜の木はいち早く葉を落とし枝が淋しいですが、銀杏は濃黄色に。アメリカ杉は洋紅色に。ドウダンツツジは緋色に。楠は深い緑に、楓は深紅色に。他に朱色、明るい黄色など名を知らない樹木が晩秋の彩で公園を覆っています。
黙して語らず、いつもその場所に静かに佇む樹木ですが。まるでこの一年を一生の如く生き抜いたように、若葉から夏の青葉へ、そして思い思いの色に変え、静かに葉を落とし、静かな眠りつきます。そんな色を染めつつ・・・散りゆく木々の葉色を眺め日本の色を感じます。
色を染めるといえば、和食です。日本料理の基本は、季節の素材を生かす五味、調理方法は煮る、焼く、蒸す、炒める、生の五法、そして、赤、青、黒、白、黄色の五色。更には、その土地の風味、風土、風景の三風で構成されていると言われています。
が、和食の色はそんな単純ではありません。金目鯛の煮付けは「緋色(ひいろ)」、鯖の味噌煮は「琥珀色」、秋鮭の塩焼きは「珊瑚色」、たこ酢は「臙脂色(えんじ)」、ホタルいかの酢味噌あえは「薄蘇おう」、鯖の押し寿司は「縹色(はなだいろ)」とも「銀鼠(ぎんねず)」いいます。
ハマグリのおすましは「赤白つるばみ」牡蠣の炊き込み御飯は「利休白茶」、芋の煮っころがしは「素色(しろいろ)」ふろふき大根は「乳白」とも「栗梅」、煎り銀杏は「鶸色(ひわいろ)」、ほうれん草のおひたしは「常盤緑(ときわみどり)」、かぼちゃの含め煮は「山吹色」、肉じゃがは「深支子(こきくちなし)」、そして卵焼きは「黄蘗色(きはだいろ」と、どの料理もカラーネームが付いています。
いや、私が知ったかぶりで、言っているのではありません。和食がユネスコの無形文化遺産に登録され・・・和食は和色でできている。と、食品メーカーのAJINOMOTOが「新聞広告」で教えてくれています。広告を眺めながら、和食の深みに感動しています。Goto
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コメント

  1. Goto より:

    新聞情報に日々学んでいます。我が社のハッピーメディア、地域みっちゃく生活情報誌は広告情報を満載した紙媒体です。是非、お楽しみ下さい。Goto

  2. GOTO より:

    ありがとうございます。
    日本のみならず仏国、中国、世界各国には色文化があるのですね。勉強になります。Goto

  3. 藤掛 より:

    すごいことを知ってみえると感心してたら
    添付の広告写真を拡大したら
    みんな書いてあったけど
    ああいうものに目をつけるところがすごい。
    広告だけ集めた新聞はないですか。
    要するに新聞記者の書いた記事のない新聞があったらいいですね。

  4. ナガラ より:

    私が以前愛用していた、DIC(旧名:大日本インク化学工業)の色見本帳には、スタンダードの見本帳以外に、「日本」「フランス」「中国」の伝統色シリーズが揃えられています。
    色の感覚は、各国の伝統文化や風土の中から育まれてきたもので、草木染を主流とした渋い色を好む日本、食べ物や鉱物の化学変化を利用したゴージャスな色が多いフランス、赤や黄色を主体とした派手な色を好む中国というような特徴がありますね。
    特に、日本の色のネーミングが私は大好きで、?雨は降る降る 城ケ島の磯に 利休鼠の雨が降る…?とか?あなたの愛した母さんの 今夜の着物は浅黄色…?などの、歌の美しい歌詞に惹かれます。