ピカピカの文藝春秋

無策ゆえ・・・断末魔に・・・菊池寛が泣いている。
私の愛読書の一つ、文藝春秋。日本を緩やかに右傾化させるオピニオン誌だとか言われてますが、私はそうは思いません。むしろ、止めることのできない、超高齢社会日本に、弔辞、遺言、末期癌の対処など、どのような死に方をすれば良いのかを、切々と説く時代考だと思います。
一時期100万部超の発行部数を誇っていた「文藝春秋」にこんな言い方をするのは失礼なのですが。昨年の9月号(だったと思います)から表紙周りをピカピカの紙(コート紙にワックスがけ)に変えた時点で、あぁーあ・・・20年近くに渡り愛読してきた日本最後の月刊誌「文藝春秋」も・・
いよいよ、臨終の時が迫ってきたのではと、悲しくなりました。なぜか。昨年の12月号・弔辞、鮮やかな人生に鮮やか言葉。1月号・高倉健病床で綴った最期の手記・・・何ともはや、読者層の中心である高齢者に死に方を伝授するような内容ばかり。
文藝春秋に明日があるとはとても思えません。ピカピカの表紙にした理由は値上げが目的でしょうが、その上げ方も中途半端。年寄りに恐々お伺いを立てているようです。昨年四月の消費税便乗値上げが嫌なものですから、表紙をピカピカにして数十円値上げしたのでしょう。
断末魔のあがきとしか思えませんが。ピカピカの表紙にしたのは、高齢の愛読者はピカピカ好むと思っているんでしょうね。つまり、特集で高齢読者の思いに合わせているつもりで、その高齢読者はピカピカを好むと思っているんですね。このピンとハズレの編集方針こそが、自ら臨終を演出していると理解できていません。
私は、文藝春秋ととことん付き合いますが。高齢者は、例え病の淵に有っても、死期を知っても、希望や夢を望み、願っていることを理解して欲しいと思います。それがオピニオン誌文藝春秋です。ピカピカの表紙にするよりも、この国はどうあるべきか、どうすべきかをテーマにして欲しいものです。高齢読者の一人として編集方針を考え直して欲しいです。
このピカピカは冥土への灯明だと思えて仕方がありません。菊池寛が泣いてますよ。Goto

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