若い記者の目に濁りはないのか?
メディアは権力とどのように向き合うのか。ジャーナリズムとは何か。表現の自由はどこまで許されるのか。いずれもメディアをめぐる難しい問題である。就任会見で特定秘密保護法の問題で、私見を述べたばかりに「政府・与党」の回し者扱いされたNHK会長氏が就任1年を迎えた。
日本社会・・・取分け権力と対峙することを売り物とするマスメディアは、地位ある人が、権力に擦り寄る姿勢を一度でも見せれば、そのレッテルは絶対に剥がさない。2/4・毎日新聞・記者の目は「現場に広がる・・忖度(そんたく)・・・と題して、会長氏へのレッテルが色褪せぬようにとの・・・だめ押し記事を書いた・・・
記事の内容があまりにも若い。「スピッツのように権力と聞けば吠える」のがメディアの役割とばかり。まるで「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」のたぐい。格差や貧困、原発など社会問題を浮き彫りにする番組を作り続けたいNHK製作部門は会長氏の意向に「そんたく」して、「公正さ」を欠く番組を作らされているとペンは走る。
どの番組が「そんたく」番組なのか知りたいモノなのだが。ジャーナリズムを履き違えると、自分の思惑と違う内容は全て「そんたく」と扱うのだろう。自民党が在京6局に「公平・中立、かつ公正」な報道を求める要請文を出したことを受け、NHKは「そんたく」したとも。
「公正さ」とは放送局が自ら判断して多角的な意見を紹介することである・・・と独善的に「公平さ」を分析し、NHKは要請文を受け取ったことすら明らかにしないのも。予算案が各党全会一致でなかったことも、全て会長氏への「そんたく」と指摘する。(過去、共産党が賛成した事実を私は知らないが)
そして、会長氏が任期(3年)を全うしようとすればするほど「NHKは政治家の顔を伺い、視聴者に必要な情報、期待に応える番組を作らなくなる」・・・そんな会長氏では放送センターの建て替えもインターネットでの番組視聴を有料化する受信料制度の見直しも理解されなくなると解任を迫る。
NHKが会長氏の意向を「そんたく」して、政権よりの姿勢を強めていると主張するならば、もう一歩、公共放送の廃止まで踏み込んでみてはどうか。そもそもNHKは権力の補完の役割を担う宿命にあるのだから。
若い記者がジャーナリズムとは何かを履き違えたまま、闇雲にNHKの会長氏を否定して何になるのか?偏見で記事を書くのか。それとも先輩記者を「そんたく」してるとしたら、毎日に前途はない。残念な話である。Goto
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