大新聞の取材力ってあてにならないですねぇ。いったい幾らの金額が正しいの?
もう何年前になるでしょうか。私もずいぶん長く生きてきたものだと、思いつつ指折り数えてみますと、30年以上前になります。九州は熊本、水前寺体育館(今もあるかどうか分かりません)で新進気鋭の医師・徳田虎雄さんの講演を聞きいたのは・・・・
サプリメント関係者の集まりで。健康に関する話かと思いましたら、いやいや、鹿児島徳之島から大阪に出て、苦学して医者になり、医療体制の矛盾に気づき、なんとかしたい。政治団体「獅子の会」を結成、日本の医療を変えたいとの熱い話でした。
高度経済成長真っ盛り・・・日本の医療界は豪腕武見太郎医師会長によって、開業医の待遇が改善され医師特別優遇税など特権的地位が問題になっていた頃。医は仁術ではなく算術ではないかとの批判が起こったり、政治的には野党が医療過誤など医療事故対策に「医療110番」を開設したり、医療のあり様が問われていた時期でした。
その徳田虎雄さん。ずっと注目していたのですが。政治家を志し医療改革に乗り出したのはご案内の通りですが。一方で、全国に約70病院を擁する日本最大級の医療機関「徳洲会」を作り上げ地域・僻地医療に貢献。もう一方では税収面で優遇されている特定医療法人を利用・・
公職選挙法違反事件を起こし、高い公益性が求められる医療法人を私物化していると世間の指弾を浴びている。ここにきて、国税当局の税務調査を受け、多額の申告漏れが指摘され、重加算税を含む法人税の追徴課税を徴収されたと報じられた。
医療改革を標榜した人が、医療法人への優遇措置を活用して暴利を貪っていた現実が明るみにでて。医療の最先端で真面目に患者と向き合う徳洲会の医療スタッフ関係者の心痛は察するに余りある。医療行為に影響がでねば良いがと願う。
高齢社会。医療機関の役割はますます重いものがある。他の医療法人も私物化といわれぬよう他山の石として欲しい。それにしても、申告漏れの額・・・日経と毎日は25億円。朝日が22億円、読売が20億円・・・いずれも4/7朝刊(写真参照)
庶民には桁外れな額ですから、20億円でも25億円でもピンとこないのですが。いったい幾らの額が正確な申告漏れなのかと新聞各紙の取材力を問いたいところですが。あの青雲の志に燃え熱く語っていた徳田虎雄さんが・・・なんとも残念な話です。Goto
4/7朝日新聞 読売新聞 日本経済新聞 毎日新聞
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