で、次なにしてあそぶ?

日本の大衆文化をリードしてきた光文社とハウスマガジンが創業70年・・・・
懐かしいなぁ。なんて懐古趣味に浸ってる場合じゃないのですが。「日本の雑誌界をリードしてきた「光文社」と「マガジンハウス」がともに創業70周年を迎え、読売新聞が「雑誌文化をリード・戦後と歩み70年」と題した特集を組んで紹介しています。(10/28・朝刊)
光文社は講談社内から今でいうところの社内ベンチャーで立ち上がりました。創業の思想は「一貫して人間中心主義」・・「明日の頂点を見極める編集のプロであれ」が信条。徹底した市場調査で常に時代を先取り、「公園デビュー」「シロガネーゼ」「茶髪」「イケダン」などの造語は「ヴェリィ」が発祥といわれます。
編集方針も「街の騒音を身に付けて・足音が聞こえてくる文章を書け」自由自在の精神で創刊された「カッパブックス」多胡輝先生の「頭の体操」とくれば「そうそう」と。「女性自身」に「フラッシュ」・・女性週刊誌に政治的な記事を織り込み。「JJ」は女性の社会進出の流れを。
一方のハウスマガジン社とくれば、芸能記事で一世を風靡した「週刊平凡」。「平凡パンチ」は男子学生といえば学ラン一色がアイビールックや男性化粧品でおしゃれを。若者の生態ルポから水着のグラビアまで、男子の服装が華やぎ、街の景色を変えたものです。
「アンアン」の登場は制約からエンジョイへ。ファションモデルが身にまとった既製服を読者が店頭で求める文化も、旅行やグルメも・・消費社会を牽引しました。「クロワッサン」や「ブルータス」は編集者の一人ひとりの個性、発想が雑誌作りの原点となり世の中のどこかを動かしてきました。
懐かしいですねぇ。しかし、雑誌離れは歴然と数字に表れ、世界的に電子版への流れは急です。雑誌のみならず、出版業界は厳しい時代を迎えています。懐古趣味に陥っている場合ではありませんが。マガジンハウスの創業70年のコピーは「で、次なにしてあそぶ?」だそうです。
両社のトップは期せずして、「状況に負けることなく、今後も紙メディアの可能性を追い求める」と力強い。雑誌の復活。出版業界の再興を願い・・・がんばれ!雑誌メディアと心からのエールを送りたい。Goto

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