第156回・芥川賞・受賞作品に思う

登場人物である「先生」の選評をお伺いしてみたモノです。
恒例だから仕方がないのです。
愛読書・文藝春秋を買うと、年に2回ついてくるのです。
グリコのおまけのように。だから読まざるを得ないのです。
それが、如何に駄作であろうが。難解で意味不明であろうが。
感動モノで、心に残った作品であろうが。読んで見るのです。
前回は、こりゃ素晴らしい作家が登場したと絶賛した・・・
村田沙耶香さんの「コンビニ人間」・・でした。
そうです。菊池寛が新人作家の登竜門として始めた第156回を数える芥川賞のことです。
平成28年下半期の受賞作品全編が文藝春秋に掲載されました。仕方ないから読みました。
作品についての感想は、10人の選者の選評に委ねたいと思います。
温厚な宮本輝先生ですら。ノミネートの5作品、どれも推せないと呆れ・・・
受賞作品について・・作者の語彙力は確かか?小説を書くに足りているのか。
少なくとも1年間、共同生活すれば人間の葛藤があったはず・・
それを避けているのは語彙がないと言わねばならぬ。と辛辣です。
吉田修一氏・・・本作を一読、青春小説の極みだと。吉田先生って、大丈夫な人?
川上弘実氏・・・なんだかいいのだが、表現できない。それがわからないから、押した。
同情ですか。それとも倉本聡さんと関係でも?川上先生、しっかりして下さいね。
堀江敏幸氏・・・読後、一瞬の間を置いて・・心がざわついた。寒気がしたってこと?
選評になってないじゃないですか?
山田詠美氏・・お見事、ここぞって言うところで文章が光る・・
ここぞって、どこよ?どの文章よ?具体的に教えて下さいよ。
奥泉光氏・・・細心の計算をしながら描かれた作品。
計算されているの?馬はよく噛む。顔を近づけたら、噛まれた・・それが細心の計算?
奥泉さま、作者本人が、細心の計算などと言われると、戸惑ってしまうのでは。
高樹のぶ子氏・・難解だったこれまでも、頭を抱えたが、これが青春小説?
この驚くべき薄味にも物足りなさで頭を抱える。まともな選評で納得です。
小川洋子氏・・文学とはこうあるはずだと、皆が信じる場所を、素通りする作品だと。
何が言いたい選評なのか。文学ではないと言いたいのか。それとも?
村上龍氏・・・熱烈な支持も、強烈な拒否もなく・・
選ばざるを得ないので。本音ですね。
結局は、出版業界のために、どれかを選ばねばならないのです。
選者の辛さが痛いように分かりますが、
果たして、バカが半自給自足生活の劇団(インチキ臭いのが分かりました)
修業に励んだ無意味な青春時代が受賞作になるなんて・・よくわからぬと・・
切り捨てた、島田雅彦氏の評に全てが凝縮されていると私は思います。
かの石原慎太郎さんなら、絶対に受賞なしを主張したのではないかと思う。
受賞なしと言う決断が下されないことが、実は、出版界の最大の悲劇ではと、
思わずには入られない。Goto

コメント

  1. Goto より:

    芥川賞って、新人の登竜門ですが、花形作家への入学試験のようなものです。最近は義務的に合格させますが。勉強しないと一発芸になります。今回はチョット酷すぎますね。誰でも良いって感じです。選者が可哀想って感じです。Goto

  2. レモンハート より:

    こんにちは。芥川賞作品、最近はまったく読まなくなってしまいました。なんだか新しい技巧賞みたいで….。人が生きることは屈託の連続だから、作品に求めるものは屈託。主人公の屈託をのぞいて見たい!折れ曲がってもへこたれない主人公を見たいです。