産業天気予測

新聞が示す産業天気図に、明日の打つべき手が見える。
景気と産業、そしてトレンドと申しますか、世相をこれほどまでに、
鮮明にする面白い調査はないと思うのだが、みなさんはどう思われますか。
日経新聞が主要30業種の生産、販売、操業率、収益などから
担当記者が判断した四半期ごとの業界天気図のことです。
面白いなんて申すと、お叱りを受けるかも知れませんが、天気予報に見立てた
「産業別の景気予測」です。今回発表されたのは2019年度の第一四半期、
4月から6月の予報で、見通しが明るい産業が晴れで、暗いぞ、と評価できるのが雨。
その間に薄日、曇り、小雨の三段階があり、5段階評価です。
全体的には30業種の天気図を点数化して集計した「日経産業天気インデックス」
なるもので総評され、3四四半期連続で悪化、17年1月から3月期以来の低水準にあります。
日本経済の19年度、第一四半期の天気図は、試練の時を迎えて、曇りから雨模様でしょうか。
広告市場との絡みで個別にみてみましょう。
我が社の業界。広告はネットとテレビ、市場規模が逆転、
(ついにその時が来たか)スマホ向けの動画広告が牽引するだろうで、薄日だそうです。
私の感覚では、米中貿易戦争で景況感の悪化が懸念されます。
経済全体の冷え込みで、広告マインドが低下、曇りから小雨じゃないかそんな思いです。
晴れ晴れ産業の代表格は、もちろん旅行・ホテルですね。インバウンドに加え
10連休で特需、ホテルの新規開業が主要都市で続く。そりゃ晴れの二重丸でしょう。
アミューズメントの分野も晴れですね。若い人は大概がゲームで暇潰しですから。
でも、端末機器のみならず、十八番のゲームソフトも中韓に追い上げられています。
いつまで晴れの天気図が続くやら。
晴れは他に二つ。建設・セメント、当然でしょうね。五輪バブルに続き
東京都市の再開発案が目白押しとか。それになんといっても、「強靭化」対策で
公共投資は増えざるを得ないですからねぇ。我が世の春、建築業ってとこでしょうか。
もう一つは人手不足、多様な業種で派遣社員の需要が堅調に推移しています。
そうです。4月から働き方改革関連法案が施行され、残業時間に上限規制が導入、
追い風でしょう。人材派遣の分野は。三重丸の快晴ではないでしょうか。
少なくとも、AIが仕事するようになるまでは続くでしょうねぇ。
雨から小雨に先が見えて来たのが、紙・パルプの業界。
成長著しいアジア地域で紙の需要が拡大傾向にあります。
それが背景なんでしょうねぇ。そりゃ独禁法に引っかかるのではと思うほど、
一斉に供給を絞り、印刷・情報用紙などの価格改定(値上げ)に踏み切ったのですから。
これも業界の経営努力ってことでしょうか。
他にも電力は雨だろうなぁとか、中国向けの輸出業種も雨かなとか、
なるほどと思う分析が示されていますが。新聞の予想はそこまでです。
さて、雨ならばどうすれば曇りにするか。曇りなら、どうやって晴れにするか、
産業全体がどんな天気予報かがわかることは、次の手が打てるってことです。
日経新聞が予測してくれたのです。
広告業界の予測がわかった以上は、我が社の新年度、打つ手は明確です。
新聞って凄いと思いませんか。Goto

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