冬抜き

寒中お見舞い申し上げます。
「歳月人を待たず」です。
正月も小正月で年神様がお帰りになり「藪入り」で何かと小忙しい正月気分も一段落、
あの阪神淡路大震災から四半世紀、1/17は忘れることができません。
功徳を授かる初観音も、家内安全・商売繁盛の初弘法も、初不動の縁日も過ぎました。
沖縄から寒緋桜が咲いたとの声が届きましたが、
小寒から20日には大寒に。2月4日の立春までが1年で最も寒い気節です。
改めてまして、寒中お見舞い申し上げます。
体調を崩す方も多く、インフルエンザも流行っています。
御自愛いただきたいと存じます。
私は夏には滅法強いのですが。寒いのが苦手です。
でも、プロ野球のキャンプが始まりますと、寒稽古ではありませんが、
厳寒に身体を鍛えることで、一年の体力を維持し健康で暮らせます。
そう思っていますので、防寒具を身に付けて元気に約1時間のウォーキングは怠らずです。
しかし、今年の「寒中」は例年と大きく様変わりです。
冬の彩り、その代表格が「山茶花」と「寒椿」です。
いずれも1月末になりますと、花が散って街は墨の山水画のように殺風景になります。
寒梅が百花に魁て咲くまでの間は、梅でもないのに梅と名づけられた
「蠟梅」の淡い黄色が唯一の彩りとなります。
それがどうでしょうか。
寒梅はもとより、春を告げるダンデライオンが路端に咲き、
ゴールデンウィークを前後して咲く「ツツジ」や「さつき」も蕾を膨らませています。
今更、どうなっているのかと異常暖冬をとやかく申しませんが。
それにしても雪が降らずに冬をスキップしてしまいますと、
スキー場の悲劇はもとより冬故に売れる商品が壊滅状態となり、
経済的な損失は計り知れません。
原因は、この冬は「上空の偏西風が日本付近で北寄りに蛇行し
寒気が南下し難いから」だそうです。予報では気温が高い状態は
来月中旬まで続き、日本海側は雪が少なく、太平洋側は「春梅雨」で
ぐずついた天気が続くそうで、寒中もこんな調子で終わってしまうようです。
寒さの苦手な私には有難いのですが。
ということはです。素人考えでは、この夏は異常な猛暑が続くことが予想されます。
東京五輪。折角、鍛錬してきたアスリートたちです。
最適な環境でプレーさせてあげたいのにと思うと同時に、
季節が美しい日本の四季などはなくなり「春・夏・秋」というサイクルに
気候変動したと判断して、あらゆる面で「冬抜き」対策を講じねばならない。
そんなことを思わせる「2020年の寒中」です。
冬抜きになると「歳月の意識が希薄」になり、
ますます歳月が早く感じるのでしょうね。Goto

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