二次補正に思う

使い道の決まっていない予備費10兆円の計上って何を意味するのでしょうか。
5/27に決まった今年度第2次補正予算案。第1次対策では不十分だった分野を中心に
117兆円の追加経済対策が盛り込まれました。
安倍首相はそれに先立ち、25日に記者会見を行い、冒頭で次のように胸を張りました。
「第2次補正予算は総額130兆円を超え一次と合わせ事業規模は200兆円超に達する。
これは世界最大級の対策で100年に一度の危機から日本経済を守り抜く」
「規模の大小に関わらず日本政策投資銀行や公的ファンドを通じ、劣後ローンや
出資など資本制の資金を供給する。政府・日銀が一体となって事態を収束させるため
あらゆる手段を講じる」と。
私は、この首相の冒頭発言、とても重要な意味を持っていると思っていますが。
あなたは、どのように聴かれましたか。私は虚しい思いで聴きました。
200兆円超と胸を張りましたが、第1次補正予算、未だに大半が実施されていません。
現在どの程度、実施されているのか、そのことを数値化して欲しいです。
そして、まずはその完全実施を急いで欲しいと思います。
ズバリ申し上げます。
真水で31兆円です。内容は医療従事者に20万円の慰労金。家賃補助金最大600万円
雇用助成金日額1.5万円、ひとり親世帯5万円。学生支援金、地方交付金などです。
しかし、それでは31兆円になりません。で、帳尻を合わせたのが10兆円の予備費です。
これって、どういうことでしょうか。ひと言で申します。無策です。
資本制の資金を供給する、つまり返済不要の資金ってことです。
それが含まれているから予備費を増やしたのか、第2・3波を予測してなのでしょうか。
予算の三分の一の使途が明らかになっていない予算組みってどうなんでしょうか。
「困っている人たちの補償ばかりで本来は1次でやっておく話」とは自民党の議員。
与党議員からは「ゴネれば出る打ち出の小槌みたいだ」それが2次補正の本音のようです。
私は「2次補正予算案」を見て率直に思っています。
1次補正で国民一人当たり10万円の給付を決めたことで、この国は「壊れた」と。
船長のいない船です。それぞれが勝手なことを要求すれば、何でも通る。
要求するのは与党議員たちとメデイアの報道に取り上げられた人たちや業種です。
予備費の10兆円はそのための費用です。船長が不在です。理念もなければ将来もなしです。
恐ろしいと思いませんか。結局は与党に近い人たち、
声のでかい人たちの利権のために使われるのです。
財政悪化が加速するではないか。などと、わかったようなことは、申しませんが。
船長は「世界最大級」であることに関心があるだけで中身には関心がありません。
こんな恐ろしい船に乗っていて大丈夫でしょうか。
2次補正予算はこの国会で通過するでしょう。
そして、それが実施される頃には死屍累々か、それとも新たな問題が発生している
かも知れません。となると、3次補正予算ってことになります。恐ろしいです。Goto

コメント