培養肉の小田原評定をいつまで農水省は続けるのか?
日本で急速に代替食品が広がっています。
代替チーズ・代替卵・代替海鮮(イクラ・イカの刺身)・代替肉(カルビ・ハンバーグ)など
今や大概の食品は代替が可能です。凄いですね。
背景は消費者や産業界の環境意識の高まりにあります。
家畜を育てる過程での温室効果ガス排出や森林伐採、魚介類の乱獲などが問題に
なっており、植物由来の素材を使うことで、環境負荷の低減につながると
期待されているからです。
代替卵は大豆を原料にしたスクランブルエッグ状で、食品メーカーが
マヨネーズ作りの技術を生かし、半熟卵のような見た目と食感を実現しました。
6月から全国的に発売されています。
食品輸入業者が今月からオランダ産の代替チーズとバターを売り出しました。
ココナッツオイルにソラマメの成分などを加え、本物のチーズの食感やバターの
口どけを再現したそうです。味わってみたいですね。
魚介類の代替食品では社員食堂を手掛ける会社が代替海鮮丼をメニューに開発しました。
イクラは熊本の企業がこんにゃく粉と昆布の成分で作った「水たまご」を
醤油ベースのタレに漬け込んで味と食感を再現。イカの刺身はナタデココから作ったそうです。
内閣府の食堂で3月から販売、好評で9月から都内のそば屋でも販売しているとのこと。
三重の水産加工メーカーでは、マグロやサーモンの刺身をこんにゃく粉などで再現した
「まるで魚」シリーズを9月中に同社の通販サイトで売り出します。食べてみます。
そして、代替食品といえば代替肉の大豆ミートです。
ハンバーガー店では大豆ミートを使ったハンバーガーを販売。ステーキハウスでは
ハンバーグを。焼肉屋では代替カルビとして大豆ミートを採用しています。
料理全体を代替食品で仕上げるラーメン店も登場、チャーシューには大豆ミートを
スープには豆乳で豚骨風味に仕上げているそうです。(朝日)
一方、海外では水産資源を細胞培養でつくる「培養魚肉」が2022年に実用化されます。
乱獲と人口増で消費が増え、持続可能性の危機にある水産資源を補う食糧源として
期待が高まっています。米国ではマグロ・サケの魚肉を。
シンガポールではエビの培養細胞を元にした製品の販売が進んでいます。
他にも中国では培養肉の生産設備が建設中、22年末までに完成するそうです。
なぜか、細胞を使った代替魚や肉は海外でしか開発されていません。
日本では現存する食品から代替食品を作っているだけですが・・・
なぜ、日本では培養細胞からの代替食品の開発が進まないのか・・・
御多分に漏れず、農水省が培養肉の規格標準化や規制の在り方を
延々と議論しているからです。肉の普及には規格の標準化が必要なのは
理解できますが・・・・小田原評定が続くようでは、培養技術も進歩しませんし、
海外の後塵を拝することになります。やれやれです。Goto
コメント
規制ありきの世の中に慣れてしまったわたし達にも責任の一旦はあるのかもしれませんね。
成熟した社会で未成熟な自分が存在する危うさを感じます。
既存の規制の中に居心地の良さを感じることを大人になったと勘違いしている大人が多すぎるのも問題です。
政治にその原因を求めるのは容易でしょうが、在野の立場でチャレンジングに生きていきたいものです。