大量雇用を正当化する米国型経営を真似るのも如何なものか・・・
「長時間猛烈に働く」よう求め「新しいツイッター社の一部でありたいと
確信がある人は、『はい』とクリックして下さい」17日の午後5時までと期限を切って
同意できない人は・・給与の3ヶ月分を支払うから・・会社を辞めて出て行っていけと
イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は全従業員にメールしました。
マスク氏はツィッター社を買収後、従業員の半分にあたる約3700人の人員削減を発表。
この「最後通告」で退職者を募っています。
ツイッター社はコロナ下で率先してリモートワークを進め「永久在宅勤務」を
認める方針を打ち出していたから・・「リモートワーク制度は止める」
「週40時間はオフィスで働く」ことを要求しています。
現状がどのようになっているかがわかりません。
CEOが従業員に対してセンセーショナルな方針打ち出すことが強調されていますが、
実態は、人員も過剰で、なあなあ主義が蔓延・・全く働かなくても良い仕組みに
なっていたのではないか・・そこのところは報じられないのでわからないが。
メディアの報道に米国の経営者は凄いというか酷いことをやるなぁ・・・なんて
変な同情をしているようでは、実態は何も見えてきません。
米IT企業(テック企業)の大半、メタは全社員の8人に1人に当たる1万1千人を。
アマゾンも1万人規模の削減を決め、オンライン決済企業大手ストライプは
全社員の14%1100人を解雇した。
このように大規模解雇を正当化する言葉を「ダウンサイジング」と申します。
なぜ・・・テック企業はダウンサイジングするのか・・そこを見てみましょう。
テック企業は世界でまだ最も利益を出しています。
昨日まではツイッターは五年間で倍増、メタは3倍以上雇用を増やしていました。
それが大量解雇です。説明がつかないのですが・・それは経営者の危機感です。
好況が続き経営が甘くなり、その甘さが経済の悪化によって露呈したからです。
各社は自社が急成長を遂げるに伴い物事が見えなくなっていた。どこかで悪化するのは
不可避にも関わらず、そうした事態への備えを怠っていた結果がダウンサイジングです。
もう一つはパンデミック下で大幅に拡大し、消費者の行動や事業モデルが自分達の
都合の良い方に変わっていくと踏んだのだが・・
消費者はコロナ感染が下火になるや従来の買い物行動に回帰し、ECのレベルは
パンデミック前の水準に戻ってしまった。そこを見誤ったのが主な要因です。
ものは考え方です。見間違えたのですから・・企業に財務的な余裕があるうちに
大量解雇し、身を軽くして、次なる手を考える・・それがテック企業、何が悪い・・
それも良いでしょう・・・
しかし・・私は思うのです。
そんな考え方が正しいとは思えない。
経済活動とは基本は人間を相手にするのです。
その際、都合がよければ雇用を増やし、悪くなれば平気で解雇する。
ダウンサイジングされた人間はたまったものではない・・
でもです。それは日本的な考え方であって、米国が契約社会です。
従業員も解雇されるのは織り込み済み。ですから、ダウンサイジングを雇用を
意味するのではなく・・雇用の正当化それも大量雇用を正当化するための言葉なのです。
逆に日本も将来はそうなるのでしょうかねぇ・・・私には理解不能ですが。Goto
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