じょーさい

コロナの収束とともに・・・石巻市でも春の伝統行事が復活・・

ちょっと古い話題になりましたが・・・子どもたちにとっては・・
一生の思い出になったに違いないと、思うのですがねぇ。
私の愛読紙・石巻日日新聞から拾った伝統行事復活の話です。

一つは石巻市・広渕地区で江戸時代から春の訪れとともに、
五穀豊穣と無病息災、家内安全を祈願して行われる「鹿嶋ばやし山車まつり」です。飢餓と疫病が蔓延、苦しめられた住民が自ら山車をつくり地域を練り歩きます。

昭和48年に後継者育成のため保存会が発足。
広渕小学校が学校行事の一環で取り組み、保存会の指導を受けながら
代々継承しています。コロナの影響で4年ぶりに開催。

祭りは6年生・33人が全員で縁起囃子を披露してスタート。
その後、6年生を乗せた山車を下級生たちが半日かけ要所要所で、
休憩をとりながら地区内を引き回します。囃子の音が聞こえますと
住民たちが玄関先に姿を見せ子供達にエールを送ります。

地区の人たちと子供たちが一体になります。子供にとってはこの地区に、
この街に生まれ育ったことを一生涯の思い出として胸に刻みます。
昨今・少子化や経費など様々な理由で伝統行事が途絶える傾向があります。
コロナ禍を乗り越え復活したことに保存会各位に敬意を表します。

もう一題です。「じょーさい」「じょーさい」の掛け声を響かせて
「米俵のみこし」を担ぐのは石巻北村小学校の4〜6年生23人。

北村地区に鎮座する大同年間(西暦806)に創設された
「朝日山計仙麻神社」では春の例祭として4月末に「みこし渡御」が
執り行われます。「みこし渡御」は桜の季節の風物詩。

今年はコロナの影響で4年ぶりのお祭り・・法被姿の氏子の青年会が・・・
県立自然公園旭山の山頂にある神社で出発式を行い、大鳥居から子供みこしとともに「じょーさい(除災)」「じょーさい」の声を響かせながら地域を練り歩く。

各集会所ではみこしが到着すると住民たちが五穀豊穣・商売繁盛を祈願します。住民のひとりは「北村の一番大事な行事、人が少なくなっているが、皆の協力で盛り上げてもらった」と喜ぶ。

北村小学校の6年生にとっては最初で最後の「みこし」担ぎ。
計仙麻神社の春の例祭は北村の歳時記、農業の始まりには欠かせない伝統。
御多分に漏れず、氏子青年会も20人あまり、存続が危ぶまれるが、子供たちが行事に参加することで継承されて欲しいと願います。

日本中の伝統文化がコロナ禍で中止をやむなくされたのですが、
収束しても復活できず姿を消す行事もあるようです。残念なことです。
石巻では・・・地区が伝統を守り「河南鹿嶋ばやし祭り」が復活しました。
1200年続く朝日山計仙麻神社の「じょーさい」春の神事も開催されました。
関係各位のご努力に敬意を表するとともに・・地域の伝統文化を真摯に報じる
石巻日日新聞の役割、重要性に思いを馳せます。Goto

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