シャトル外交

歴史よりも未来を・・・日韓改善を政治利用するな。

古来より、人と人は膝を突き合わせ、胸襟を開いてこそ親密になれます。
岸田首相と韓国の尹大統領が7日にソウルで会談しました。
東京で開いた前会談からわずか2ヶ月ほどでの両首脳の往来です。

12年ぶりの再開となった「シャトル外交」・・・
岸田首相は「日韓関係を確かなものにしていきたい」
「未来に向けて韓国側と協力して行くことが私の責務だ」と表明。
尹大統領は「両国の歴史問題が完全に整理されない限り、未来の協力に
一歩も踏み出せないという認識から抜け出さないといけない」と述べます。

尹大統領の政治基盤は決して安定しているとは言い難い。日韓の友好親善、
未来志向への批判や反発も根強い。にも関わらず、日本との未来志向を進めることが国民の多大な利益になるとする信念に揺るぎはない。

そんな尹大統領の姿勢に疑心暗鬼だった岸田政権も、先の訪日に続いて、
米国を訪問、バイデン大統領の「米韓関係の新たな章をともに開く」との
認識を理解。今回の訪韓で両国の関係改善に踏み込んだ。その象徴が18日から始まる広島サミットへの尹大統領の招待です。

広島の平和記念公園にある「韓国人原爆犠牲者慰霊碑」を一緒に参拝することも決定。北朝鮮の度重なるミサイル発射による核の脅威に対抗するなど、平和への
想いを共有するのは実に喜ばしいことであります。

「日本と韓国は近くて遠い国」と言われて久しい。韓国歴代首脳は国内政治の混乱を収束させる手立てに、最も安易な方法として反日感情を利用してきました。
その結果、両国国民はお互いの国を非難や批判の対象としてきました。

日本の側から、申し上げ難いのですが・・・
文前大統領の板門店での北朝鮮の金総書記との会談がなんであったのか。
トランプ前大統領との会談はなんであったのか・・・どうしようと思ったのか。
韓国大統領が韓国の北朝鮮化を狙ったとしか考えられない結末でした。

尹大統領の揺るぎない政治姿勢が日韓の外交懸念を払拭し、お互いの利益を共有し、新時代を切り開く・・・そのためのシャトル外交が始まりました。
岸田首相にあえて申し上げたい・・・踏み込んで欲しい。

中国や北朝鮮などとの軍事的脅威への抑止力の強化に。
戦略物資での経済安保の領域で。そして、日韓関係の改善こそが
韓国国民にとって将来を開く道であるとの理解を深めるために。
尹大統領との信頼関係を恐れることなく強めて欲しい。

日本の新聞各紙の論調は両首脳のシャトル外交を高く評価しています。
日本国内に巣食う嫌韓の思想への払拭にも紙面を割いて欲しいと願います。
同時に読売が東亜日報との交流を深めているように、朝日も毎日も日経も
韓国の新聞各紙との意見交換なども積極的に行って欲しいと願います。

戦後、78年です。両国の次の世代に過去のわだかまりなど、
まったくないことをあえて明記します。Goto

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