財政民主主義

不用額11兆円・繰越額18兆円・・大丈夫ですか?

もしもです。あなたの家計で、今月ひょっとしたら、もう少し出費が増えるのではないかと、用意したお金があって、それを使う必要がなくなった場合、
あなたならどうしますか。通常、借財があればそれに充てるか。それとも預貯金に回すか。額にもよりますが、将来への投資にする・・・と考えるのが普通ですよねぇ。

財務省は7月末に22年度、国の一般会計の決算概要を発表しました。
予算計上したが、結果的に使う必要のなくなった不用額は11兆3084億円と
過去最大だったと。同時に23年度への繰越額は17兆9528億円で過去3番目に多かったとも。

どうしてこんなことが起こるのか。
そもそもですが。金額が大きすぎて国民にはピンと来ないことが
いちばんの要因ではないかと私は思いますが・・・考えてみれば、
この額の大半は、国債を発行して積み上げた予算。つまりは、借金です。

事前の国会審議なしで使える予備費が膨み、それを使いきれなかったのが
要因だと新聞は解析するのですが・・・そんなことって許されるのでしょうか。
コロナ感染は非常事態。いちいち国会で審議していたのでは間に合わない。
国民の命に関わる問題だから、致し方ない。で良いのでしょうか。

それと昨年末になります。第2次補正予算、30兆円が与党からの声で
土壇場に積み増されました。その中には「ウクライナ情勢経済緊急対応」の予備費1兆円組み込まれましたが・・・結果は使用ゼロ円です。

不用額と繰越額で、合わせて28兆円です。28兆円と言われてもふぅ〜んと
思うだけですが・・・その処理は決算剰余金は2兆6294兆円。半分を国債の償還にあて、残りの1.3兆円を防衛費の増強に使う。そして多額の不用額や税収の上振れもあり12兆円分の赤字国債の発行を取りやめることにしました。

防衛費に使うのも審議が不十分だと思うのですが・・・
では、残りの約18兆円はどうするのか・・・繰越金として、次年度の予算に
無理やり織り込んでしまうそうです。それっておかしいのではないでしょうか。
これも・・問答無用で国債の償還に回すべきではないでしょうか。

国の予算の使い道は、国会で承認するという「財政民主主義」の考え方に
立ちかえるべきです。コロナが緊急事態だったことは認めますが、
多額の予備費を計上し政府が使える自由な財布にしてしまうことを
慣例化してはいけません。面倒でも償還すべきです。

でなければ、国家の財政運営が正常とはいえなくなります。
それを許しているのは、野党の責任です。日頃から民主主義、民主主義と
訴えているメディアにも追及できない責任があります。

家計でたまさか手元に残ったお金があるからと、
次の使い道に回そうなんてことをするようになれば・・
ルールのない家庭になってしまいます。そう思うのですが・・

不用額や繰越額が出るような予算の組み方に、この国の未来は大丈夫かと
思います。同時に政治とは税の使い道です。それがこんないい加減で良いのでしょうか。どうもスッキリしません。Goto

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