EV鈍化・・・

ここに来て、ハイブリッド車が見直されている。

自動車の話です。
EV(電気自動車)って大丈夫なの?そんな動きが日米欧中などで顕著になっている。もちろん中長期的にはEV需要が増えるのは間違いないでしょう。

英国の調査では26年には23年の倍、2000万台に。35年には5000万台を上回ってHV(ハイブリッド車)・エンジン車を含めた乗用車需要の過半数を占めると予測するのだが・・・足元、23年、欧米・中国・日本を含む主要14カ国のHVの販売台数が22年から30%増えてEVの伸びを上回った。

なぜだろうか。EV市場の立ち上がりで先行した欧州でもHVが増えている。数字的にはEVも201万台で28%増だが前年比の30%から鈍化。
HVの販売台数は30%の339万台と増加している。EV成長鈍化の背景として北米の大寒波で弱さが露呈した。低価格モデルの投入が進んでいない。HVとの差がここに来て歴然としたからだ。

テスラの平均単価4万4500ドル、品揃えは4種類のみ。中国車がどうでてくるかだが欧米ではまだまだだ。一方、トヨタのHVは100万円台から2000万円台まで用意されている。23年発売のプリウスは275万円からである。

それとEVのコスト、3〜4割は電池である。今後開発が進み低コスト化が実現する可能性はあるが、短期的には電池の価格が下がる見込みはない。それに充電の手間も弱点になっている。1回の充電で走行できる距離は150キロ程度。充電には30分以上掛かる。エンジンやHVの10倍の時間が必要である。

北米の都市部では充電のための渋滞やEV乗り捨ても問題になっている。またEV補助金の効果も一巡した。ドイツでは23年12月からEV補助金の支給を前倒しで停止。中国でも中央政府によるEV購入による補助金などを22年末に終了した。・・・

そして、これが大きな理由ではと思うのは米国の大統領選でトランプが返り咲くことになれば「EV移行で中国に雇用が移転している」などと批判しているので「自動車メーカーはEV関連投資を軌道修正する必要に迫られることになる」かも。現にフォードモーターは総額120億ドルのEV投資の撤回・縮小を進め、資金配分を抜本的に見直す方針を明らかにした。

などなど・・世の中的にはEVへの流れに変化はないのだろうが。HVの価値が認知されているのは間違いない。長年にわたりHVで先行する日本勢には追い風であることも間違いない。トヨタの23年のHV販売台数は334万台で22年比で32%増、過去最高となっている。25年には500万台を超えると。
電力事情や充電インフラを考えると、まだまだHVが主役になると強気だ。

EVの伸び悩む理由とHVの現状を丁寧に綴ってみたが。二つ言えることがあるのではないか。EVは急進はしたが・・・まだまだ環境問題をフックにしているのではあるが・・理念先行で製品としては未成熟である。成熟するにはそれなりの時間が掛かるということ。ひょっとしたら、EVがモタモタしている間に、究極の環境対策を可能にする「水素自動車」の時代がいち早く訪れるのではないか。
ましてや自動運転の時代がすぐそこまで来ているのです。

それと広告の業界だが。車と同じように・・・に一気にネット広告に移行した。これをEV化と捉えると・・現実はその効果が疑問視され始めている。やはり、従来の広告手法とネット広告手法を巧みに組み合わせるハイブリッド広告に価値があるとの評価が高まっている。

つまりは世の中は・・・どんなに慌てても、コペルニクス的な転換はないってことではないか。そんなことを思いながら・・EVとHVを眺めている。Goto

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