仕事と真摯に向き合う・・・

大卒の就職率・ほぼ100%、そんな国は他にない。

大卒の就職率が過去最高の98.1%(4月1日現在)だったと、文科省と厚労省が発表した。人手不足だと言われたコロナ禍前の18年卒・20年卒の98.0%を上回り1997年の調査開始以来、過去最高になったと。まぁ・・98.1%ってことは、就職したいという学生は全員が就職できるってことですね。

この調査は全国の国公私立大62校から抽出した4770人を対象に実施された。
この98.1%という数字は、1.9%の学生が就職できなかったのではない。就職したいとは思ったがなんらかの理由で就職しなかった学生の数です。

因みにですが、大学以外の就職率は短大生が97.4%、専門学校生は97.5%、高校卒業者は98.0%、都道府県別の就職率では福島と富山が99.9%、福井99.8%、三重99.7%だったと。

日本の就職事情は学生優位の「売り手天国」だってことです。同時に企業が人手不足だということです。世界中で、学生に対してこれほどまでに就職率の高い国はない。ということは働きたいと思えば、誰でも働ける国ってことです。
こんな幸せな国はないと思うのですが・・・・

岸田首相・国会の答弁で、移民政策は取らないと言明していますが。移民に反対する保守的な人たちの顔色を窺っているだけの話で、経済活動の現場は、そんな悠長なことを言っている場合ではない。その現れが、大卒就職率98.1%です。

この数字を見ながら、二つのことを思います。
一つは、就職した大学生にです。売り手市場の中での就職です。希望通りの職を選んだかどうかはわかりませんが。希望順位の何番目かには就職できたのではないでしょうか。であれば、真面目に働けってことです。言葉はきついですが、意味は理解できると思う。

真面目にとは、自分の持てる情熱・能力の全てを賭けて仕事と向き合えということです。折角就職したのです。自分の限界が奈辺にあるかを極めて欲しいってことです。仕事はどんな仕事でも奥が深いものです。その道を極めようと思うと、それなりの時間と経験が必要です。

世の中で表にでる人は、人知れず努力をしたからであります。となりの柿は美味しいなどということはない。自らが納得するまでやってみることです。
確かに他に目を転じれば、転職は可能な時代です。煽る広告も溢れています。
でも、一つのことを真面目にやれない人は、残念ですが、どこに行っても大成はしない。私の細やかな経験です。

もう一つは企業の側です。折角、厳しい求人環境を経て、就職してくれたのです。彼らがどんなことを考え、どんな思いで仕事と向き合っているのか。深く理解する能力を持たねばなりません。それは甘やかすことではない。生きるということは容易ではないことを、教えねばなりません。仕事をするということは、社会を動かすことであることを、企業の理念でもって知らしめねばなりません。

そのことから、逃げないで欲しいと思う。そのためには、経営者が経営幹部が、どう生きてどう仕事と向き合っているかを、我が身を持って示さねばなりません。自分の身を安全な場所に置いて、若い人たちを育てることはできません。

この国は、学生が就職したいと思えば、誰でもが働く場所があります。
ありがたいことであります。であればこそ、就職した若者も受け入れた企業もお互いが感謝の心を持って、日々仕事に向かわねばならないと思う。Goto

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